研究課題/領域番号 |
19J12238
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 弘前大学 (2020) 岩手大学 (2019) |
研究代表者 |
鈴木 貴大 弘前大学, 農学生命科学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ウイロイド / 病原性発現機構 / トマト / 活性酸素種 / スーパーオキシドジスムターゼ / マイクロRNA / 壊疽症状 / 果実着色肥大障害 / マイクロRNA398 / マイクロRNA398a-3p |
研究開始時の研究の概要 |
ウイロイドは最小の植物病原体で、植物に感染すると、全身の矮化・葉巻・壊疽・果実の生育障害などを引き起こしますが、これらの病徴が発生する原因は、ほとんど解明されていません。しかし近年、ウイロイド感染植物では、植物ホルモン生合成関連遺伝子をはじめとする、様々な遺伝子の発現が撹乱され、低下していることが報告されています。本研究では、リンゴゆず果病の原因であるリンゴゆず果ウイロイドを主対象として、ウイロイドが果実の肥大や着色に異常を引き起こす病原性機構について、病原側(ウイロイド)と宿主側(植物)因子の解析をし、ウイロイドによる果実障害について解明していきます。
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研究実績の概要 |
これまでの研究で得られたトマトに対する病原性(病徴の強弱)の異なるリンゴゆず果ウイロイド(以下AFCVd)をトマトに感染させ、接種後2ヶ月のAFCVd塩基配列を観察した結果、全てのAFCVd接種区において、弱毒由来AFCVd変異体が優位になる傾向があった。そこでAFCVdのトマトにおける競争力を分析するために、AFCVd弱毒と強毒を強毒:弱毒=1:1、4:1、1:4の比率でトマトに接種し、それぞれのAFCVdトマト感染後塩基配列を分析した。その結果、接種後6週目で全ての区において弱毒変異体が優位であった。すなわちこのAFCVd変異体では、弱毒変異体が強毒変異体よりトマトでの競争力に優れていることが明らかになった。 これまでの研究でトマトにジャガイモやせいもウイロイド(以下PSTVd)を接種すると、ストレス応答性マイクロRNA種であるmiR398とmiR398a-3pの発現上昇と、miR398によって負に制御されているスーパーオキシドジスムターゼ(以下SOD)1と2及びmiR398a-3pに負に制御されているSOD3のmRNAの発現量の低下を観察し、この現象に伴う活性酸素種(以下ROS)の高発生と激しい壊疽症状を観察した。さらなるウイロイド感染における壊疽症状の発現機構を調査するために、PSTVd感受性トマト(品種;ラトガース)と耐性トマト(品種;マネーメーカー)にPSTVdを接種し、SODs遺伝子の発現量及びROSの発生量と除去率を分析した。その結果PSTVd感染ラトガースでは、SODs遺伝子の発現量が低下しており、ROSの発生量の上昇とROSの除去率の低下を観察することができ、それに伴う壊疽症状が発生していた。一方でPSTVd感染マネーメーカーでは、ほぼ全てのSODs遺伝子の発現量が上昇しており、それに伴うROS発生の制御が成功していた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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