研究課題/領域番号 |
19J12317
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
工藤 耕司 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | トポロジカル相 / 電子間相互作用 / バルクエッジ対応 / 分数量子ホール効果 / トポロジカルポンプ / エニオン / 複合粒子描像 / トポロジカル秩序 / トポロジカル不変量 / トポロジカル絶縁体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、対称性の破れを伴わない量子液体相、いわゆるトポロジカル相が多くの関心を集めている。本研究では、トポロジカル相における電子相関効果を数値的に解析し、電子間相互作用に由来した新しい量子液体状態の探索を目的とする。具体的には、平坦バンドやトポロジカル絶縁体の表面状態などの特異分散を持つ格子模型に着目する。ベリー接続に基づく多体のトポロジカル不変量の数値的評価から、電子相関のあるトポロジカル相特有の新しい量子液体状態を探求するとともに、その理論的枠組みを構築する。
|
研究実績の概要 |
今年度では、昨年度に議論したトーラス上の組紐群の議論を非可換エニオンの問題へと拡張し、いわゆる非可換分数量子ホール状態のトポロジカルな性質について議論した。さらに量子ホール状態の断熱接続の議論をラフリンの思考実験の問題に適応し、分数エニオンポンピングのバルクエッジ対応を議論した。以下、それぞれの内容について述べる。 (1)トーラス上の組紐群の解析 本研究では、非可換エニオンに対応した群の表現を明らかにするとともに非可換分数量子ホール状態のトポロジカル縮退と準粒子励起を特徴づけることを目的とした。トーラス上の解析の基礎として、シリンダー上の群構造を議論した。現在、そこで得られた表現が、非可換分数量子ホール状態が有する性質にどのように反映されてるか議論しているとともに、トーラス上の問題に拡張することを検討している。 (2)分数エニオンポンプのバルクエッジ対応 トポロジカルポンプはトポロジカル現象の典型例である。本研究では、前年度に議論した量子ホール効果の断熱接続性の議論に基づき、ラフリンの思考実験の問題をエニオンの分数量子ホール系に適応させ、いわゆる分数エニオンポンピングのバルクエッジ対応を数値的に示した。ここでのエッジの量は、基底状態多重項が定義する重心の跳びの和として定義している。本研究では、このエッジ状態が与える跳びが磁束貼り付け操作における一種の不変量になることも数値的に明らかにした。ここで得られた研究成果は日本物理学会にて発表済みである。また現在、論文を執筆中である。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|