研究課題/領域番号 |
19J12715
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
稲田 知大 東京大学, 宇宙線研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 暗黒物質 / 超高エネルギーガンマ線 / CTA / 宇宙素粒子 / 光学系 / MAGIC / WIMP / 分割鏡 / 望遠鏡光学系 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙に存在する暗黒物質の正体は素粒子標準模型を越えるTeVスケールにある新粒子であると期待され、 素粒子物理の有力な理論では暗黒物質同士が対消滅すると、ガンマ線が生成されると予言されている。加速器、地下実験とともに暗黒物質探索の研究が相補的に進められてきたが、このガンマ線による探索手法は質量が重い(TeVスケール)暗黒物質に対して感度が高いという特徴がある。本研究では次世代地上ガンマ線望遠鏡アレイCTA大口径望遠鏡を用いて最高感度で重い暗黒物質を探索する。
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研究実績の概要 |
本研究では、TeVガンマ線に感度が高い地上ガンマ線望遠鏡を用いてTeV質量の暗黒物質探索を行うことを目的としている。そのためにスペイン、カナリア諸島・ラパルマに建設中の次世代ガンマ線望遠鏡であるチェレンコフ望遠鏡アレイ(CTA)大口径望遠鏡の光学系コミッショニング・および科学観測と同観測サイトで現在稼働中のMAGIC望遠鏡による暗黒物質探索研究を行った。
本年度は CTA 大口径望遠鏡(Large Sized Telescope, LST)における光学系構築・及びコミッショニングを行った。コロナ禍のため観測地に長期滞在して行う作業の予定は変更せざるを得なかったが、その分リモートでも可能な光学系制御のためのソフトウェア開発を中心に行った。その結果、低天頂角から高天頂角まで、198 枚の分割鏡の方向を調整し、主鏡がまるで一枚の鏡であるかのような鮮明な像(スポットサイズが 約0.06度程度)を焦点面で得ることができた。さらに用意した天頂角以外にも、天頂角ごとに、分割鏡の背面にあるアクチュエータの初期位置を内挿することにより、任意の天頂角に対して、アクチュエータの初期位置を決めることができるようになった。LST1を用いて、確立した手法はのちの LST2台目以降のコミッショニングにも有用である。暗黒物質探索研究においては、MAGIC望遠鏡を用いた暗黒物質由来のガンマ線探索のための解析手法改善を行った。特に大天頂角観測手法における大気ゆらぎ由来のエネルギースケールへの系統誤差や広がった天体を解析する際のカメラ応答の非一様性による系統誤差に注目し、これらを抑えられるよう解析手法を最適化した。これらの系統誤差の研究は後に CTA-LST を用いて行うさらなる究極感度での観測にも共通することが多く、将来につながる研究である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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