研究課題/領域番号 |
19J12763
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉本 翔 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 腫瘍免疫 / T細胞 / 間質細胞 / ポドプラニン / イヌ / がん / 免疫細胞 / キメラ抗原受容体発現T細胞 / 腫瘍関連線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
固形腫瘍は、腫瘍細胞と間質細胞から構成されるが、間質細胞の一つである腫瘍関連線維芽細胞(CAF)は腫瘍の悪性化に関与することが知られている。申請者は、犬の様々な固形腫瘍においてCAFが豊富に存在すること、及び腫瘍特有の糖鎖修飾を受けたポドプラニン(csgPDPN)が腫瘍細胞とCAFに特異的に発現することを明らかにしてきた。 csgPDPNを標的とする治療は、腫瘍細胞とCAFを同時にかつ特異的に攻撃し得る。本研究では、csgPDPNを標的とするキメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T)療法を作製し、csgPDPN標的CAR-T細胞療法の抗腫瘍効果と抗腫瘍機序を解明する。
|
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の影響により、米国の派遣先の研究機関での実験が継続できなくなり、当初予定していたマウスを用いた実験計画を一部変更した。 本年度は、イヌのがんを対象にしたキメラ抗原受容体発現T(CAR-T)細胞療法の臨床試験を見据え、共刺激シグナル分子がイヌCAR-T細胞の機能や増殖能へ与える影響について解析した。3種の共刺激シグナル分子(CD28, 4-1BB, ICOS)を挿入したCARは、レトロウイルスベクターによりいずれもイヌT細胞に高い導入効率で遺伝子導入することができた。いずれのCAR-T細胞も、標的抗原特異的に細胞傷害能を示。さらに、異なる共刺激シグナル分子をCARコンストラクト内に挿入することで、CAR-T細胞のサイトカイン産生能、細胞増殖能、脱顆粒マーカーの発現量に影響を与える可能性が示唆された。 また申請者が所属する研究グループは、がん細胞とがん関連線維芽細胞(CAF)の両方に発現する腫瘍特異的な糖鎖修飾を受け構造が変化したポドプラニンを標的とした治療法として、CAR-T細胞療法のと並行して、抗体療法の開発にも取り組んできた。昨年度はin vitro, in vivoでの治療効果および犬での安全性も示したが、本年度はポドプラニンを発現するがんの一つである悪性黒色腫の患者を対象に東京大学附属動物医療センターで臨床試験を実施した。本抗体薬を投与した症例犬3頭は軽度な副作用はみられたものの、重篤な副作用は確認されなかった。今後、症例数を増やして本抗体療法の治療効果について評価していく予定である。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|