研究課題/領域番号 |
19J13252
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多田 賢弘 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | オーストラリア-アジアテクタイトイベント / 小天体衝突 / テクタイト / 衝撃変成石英 / イジェクタ / インドシナ半島 / 天体衝突 / 東南アジア |
研究開始時の研究の概要 |
およそ78万年前に東南アジアで起きたとされるオーストラリア・アジアテクタイトイベントは、地球史上最も新しい大規模天体衝突イベントである。この天体衝突によって溶融した岩石が飛散したガラスの液滴(テクタイト)は東南アジアから南極にまで及び、直径30-110 kmほどのクレーターが形成されたと考えられている。しかし、衝突クレーターは未だに見つかっていない。本研究では、この衝突イベントの衝突地点を特定し、その正確な規模や様式を明らかにするため、インドシナ半島広域において野外調査を行い、衝突により飛散した物質(イジェクタ)の分布や基盤岩の衝撃変成度の分布を調べる。
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研究実績の概要 |
本研究はおよそ80万年前に東南アジアで起きたとされるオーストラリア-アジアテクタイトイベントの衝突地点・規模・様式の解明を目的とした。この衝突イベントは、地球上での大規模天体衝突イベントとしては最も新しいが、衝突地点が明らかでない。ラオス南西部の玄武岩の下にクレーターが埋没しているという仮説も提案されているが、クレーターは未発見である。本研究では、衝突で飛散した物質が堆積した地層(イジェクタ層)の分布及び、衝撃波により基盤岩が被った変成度の分布に着目し衝突地点特定を目指した。 本年度は新型コロナウイルス感染症の影響により東南アジアでの野外調査、高エネルギー研究機構における放射光X線回折分析は実施できなかったが、これまでの調査結果の取りまとめと、採取した試料の観察・記載を行った。 昨年度までの調査結果と、基盤岩中の石英について行った放射光XRD分析の結果についてJpGU-AGU Joint Meeting 2020で報告した。また、堆積物中から見つかった多数のテクタイト破片について、CT画像の解析やサイズ分布の計測等詳細な産状記載を行い、Progress in Earth and Planetary Science 誌から査読付き論文として発表した。 これまでの、東南アジア4か国20地点における調査・観察結果から、イジェクタ層と思われる角礫層の層厚がラオス南西部に向かって増大すること、角礫層中に風化した玄武岩の礫が含まれていることが明らかとなった。このことは、ラオス南西部の玄武岩地帯に衝突し、のちに噴出した若い玄武岩によりクレーターが埋没したとする先行研究の仮説を強く支持する。この結果について学位論文としてまとめ、東京大学の博士(理学)を取得した。またこの結果について第16回衝突研究会研究集会/第12回スペースガード研究会で報告した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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