研究課題/領域番号 |
19J13369
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鹿谷 有由希 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 腸管 / 蠕動運動 / カハール介在細胞 / 腸管神経 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管は食べ物の消化吸収を行う、生存に欠かせない器官である。消化吸収を正しく行うためには、食べ物が腸管の適切な部位に適切なタイミングで運ばれる必要があり、それを担うのが、ぜんどう(蠕動)運動である。蠕動運動は、食べ物を必要としない胚発生期から見られることは知られているが、それがどのように確立されるのかについては、ほとんど分かっていない。 現在までの研究により、胚発生期において、蠕動運動の発信源である起点の位置が個体間で共通していること、そしてそのとき、領域特異的な蠕動運動が確立されることを見出してきた。そこで本研究では、①起点の位置決定機構、②領域特異的な蠕動運動の確立機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
成体において腸管がその機能を発揮するために、蠕動運動は大きな役割を果たしている。蠕動運動は食べ物を必要としない胚発生期から見られることが知られているが、それがどのように確立されるのかについては、ほとんど分かっていない。 本研究により、胚発生期の腸管では発生が進むにつれて、蠕動運動の発信源である起点が特定の位置に定まっていくことが明らかとなった。そこで、起点の位置が定まることの生物学的な意義を調べるために、腸管内を満たす体液の動きを蛍光インクによって可視化した。すると、起点の位置が決定しているとき腸管内容物は前方から後方へスムーズに運ばれるが、起点の位置をランダムにさせると著しく停滞することが明らかとなった。 次に、起点の位置決定機構を明らかにするために、腸壁内に存在する腸管神経とカハール介在細胞(Interstitial cells of Cajal : ICC)に着目した。本研究から、これらの細胞は腸管全体に一様に分布し、起点の位置とは相関がないことが示された。そこで腸管神経およびICCの活性と起点の現れる位置に関連がないかを調べるために、これらの細胞が活性化するときに細胞内カルシウム濃度の上昇が見られることから、GCaMP6sによるカルシウムシグナルの可視化を行った。その結果、起点の位置がまだ定まっていない時期の腸管では、蠕動運動による筋肉の収縮と同調したカルシウムシグナルの発火とは別に、ランダムな発火が見られた。一方で起点の位置が決定される頃になると、蠕動運動と独立したカルシウムシグナルのランダムな発火は見られなかった。以上のことから、このようなランダムな発火の消滅が、起点位置の限局に関係しているのではないかと考えている。さらに、オプトジェネティクスを用いて細胞活性を人為的に操作するために、必要となるコンストラクトの作製および実験環境の整備を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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