研究課題/領域番号 |
19J13513
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡崎 佑太 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超対称性 / SUSY / ゲージーノ / 暗黒物質 / ミューオンg-2 / 新粒子探索 |
研究開始時の研究の概要 |
ATLAS標準のフレームワークにはない特殊な再構成手法を開発する。その再構成手法を画像認識で実装し、信号事象と背景事象の分離に用いる。画像認識を用いることで、より複雑な計算や処理を行い、ジェットの再構成手法の見直しを行うことで背景事象であるパイルアップのジェットによる質量分解能の悪化を抑える。 また、W/Zボソンがクォークに崩壊した場合に使用するジェットの内部構造で表されるパラメータの分解能の向上を行い、より高い質量領域で高い感度を維持させる。
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研究実績の概要 |
LHC-ATLAS実験Run-2で取得した139fb-1のデータを用いて、大半径ジェットを用いた電弱ゲージーノ探索を行い、結果を論文にまとめた。Wino(Wボソンの超対称性パートナー)が陽子陽子衝突で生成され、Bino(Bボソンの超対称性パートナー)が最も軽い超対称性粒子(LSP)とするシンプルなモデルでは、1060 GeV以下のWinoのモデルを95%の信頼度で棄却した。過去の探索では、同じデータを使用しても740 GeVまでのWinoしか探索できなかったが、本研究により感度を4倍以上改善した。 先行研究の超対称性粒子の探索では物理パラメータを固定させ、シンプルなモデルのみを対象としていたが、実際は物理パラメータによって超対称性粒子の振る舞いが変化する。本研究では物理パラメータを変化させ、シミュレーションで超対称性モデルの振る舞いを理解し、それぞれのモデルに対して95%の信頼度の棄却領域を設定した。対象としたモデルは、WinoまたはHiggsino(Higgsボソンの超対称性パートナー)が陽子陽子衝突で生成され、Wino、Higgsino、Bino、Axino(アクシオンの超対称性パートナー)、Gravitino(重力子の超対称性パートナー)がLSPとなるモデルである。これらのモデルに関して世界最高感度の探索を行った。 これらの超対称性モデルは、現在の理論では説明できない暗黒物質の存在、階層性問題、ミューオンの異常磁気能率を説明できる可能性がある。本研究の結果は、これらの現象を説明するような超対称性モデルに対して世界最高感度の制限を与えた。 本研究はマヨラナニュートリノの探索と同様の終状態をもつため、シミュレーションでマヨラナニュートリノ探索の感度を見積もった。対象となる終状態への重いニュートリノの崩壊分岐比が小さいため、先行研究の感度を超えることはできなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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