研究課題/領域番号 |
19J13635
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宇佐見 正志 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ミューオンの物理 / 新物理探索実験 / 陽電子ペクトロメータ / 検出器コミッショニング / 軌跡検出器 / 時間検出器 / 再構成アルゴリズム / 検出器運用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、多くの新物理理論においては実験で観測可能な確率で生じ得ることが予言されているものの、未だに観測されたことのない事象の一種である、ミュー粒子がガンマ線と陽電子に二体崩壊する事象を世界最高感度で探索する。この事象を実験によって発見することはすなわち、新物理の発見と同義であり、発見されなくとも、その崩壊分岐比に上限をかけることで新物理理論に制限を加えることが出来る。特に申請者は最先端の陽電子検出器の運用・データ取得・データ解析を主導・遂行する。
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研究実績の概要 |
ミュー粒子が陽電子とガンマ線に二体崩壊する事象は、多くの新物理理論では予言されているものの、未だ実験においては観測されていない事象の一種であり、荷電レプトンフレーバー破れ現象と呼ばれている。スイスにある、ポール・シェラー研究所で準備が進められているMEG II実験はこの事象を世界最高感度で探索し新物理理論の検証を行うことを目標としている国際共同研究である。本研究は特に、MEG II実験のために開発された最先端の陽電子スペクトロメータに関する研究を行い、世界最高感度の新物理探索が可能であることを実証することを目標としてきた。 最終年度である2020年度は、2019年度までに取得したコミッショニングデータの解析、その結果を元にアップデートしたシミュレーションを用いた陽電子スペクトロメータの性能評価、そして得られた性能と今後考えられうるアップデートやデータ取得シナリオ(ビームレートの変更や、検出器運用状態の変化など)を考慮した到達可能感度の見積もりを行った。新たに得られた陽電子スペクトロメータの性能はデザイン段階の値と比べ、角度分解能や再構成効率が下回る結果となった一方で、運動量分解能に関しては解析の改善もあり、デザイン段階の値よりも大幅に良い値を得ることができた。 結果として、最新の陽電子スペクトロメータの性能を考慮した上で、先行実験であるMEG実験よりも一桁高い感度での荷電レプトンフレーバー破れ現象探索が可能であることを示すことができた。2021年にはついに全検出器を用いたエンジニアリングランを開始する予定であり、検出器の最終調整が完了し次第、物理データの蓄積を開始する。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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