研究課題/領域番号 |
19J14228
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西山 拓輝 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | クローン病 / 潰瘍性大腸炎 / 腸内微生物群集 / 溶原性性ファージ / メタゲノム / バイオインフォマティクス / 炎症性腸疾患 / 溶原性ファージ |
研究開始時の研究の概要 |
溶原性ファージは、宿主細菌を溶菌するだけでなく、自身のゲノムをプロファージとして宿主ゲノムに組み込むことで毒素産生能や薬物耐性といった形質を宿主細菌に導入する。これらのファージは炎症性腸疾患の主要因の一つである腸内細菌群集の異常な群集構造に関与していることが、近年の報告により示唆されている。本研究ではThe Inflammatory Bowel Disease Multi'omics Database (IBDMDB)にて公開されている炎症性腸疾患患者等の腸内メタゲノムやメタトランスクリプトーム等を組み合わせて解析することで本疾患における溶原性ファージと腸内細菌群集との関係を包括的に解析する。
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研究実績の概要 |
本研究では炎症性腸疾患(IBD)の主要因の一つである腸内細菌の群集構造の乱れにおける溶原性ファージの役割を追究するため、2019年度ではIBD患者等の腸内メタゲノムの塩基配列データから微生物ゲノム配列を再構築し、2020年度ではこれらを基にIBD患者等の腸内における溶原性ファージと細菌の群集構造を解析した。具体的には、まず公共データベースから得たIBD患者等の腸内メタゲノムの塩基配列情報からゲノム断片を作成した。そして後の溶原性ファージの宿主割り当てのため、ゲノム断片から細菌ドラフトゲノム(MAG)を構築し、配列類似性の高いものを一つにまとめることで3133個のMAGクラスタを得た。次に、遺伝子組成を基にウイルス領域をゲノム断片から抽出し、配列類似性に基づいてこれらを種のレベルでviral OTUにまとめた。これらの内、ウイルスインテグラーゼ遺伝子を持つものを選択し、MAGとのゲノム配列比較により宿主が割り当てられ、かつファージ対宿主比がいずれかのサンプルで10より高い値を示した1797個のviral OTUを、増殖能を保持した(非欠損)溶原性ファージとした。そして、ゲノム配列の比較により割り当てられたこれらの宿主を精査した結果、これらは幅広い系統の腸内細菌に感染していることがわかった。また、溶原性ファージの群集組成は個人により大きく異なっていた。さらに、活動期の潰瘍性大腸炎患者では非IBD患者と比べて腸内炎の抑制に有用なBacteroides uniformisおよびB. thetaiotaomicronの頻度が有意に少なかったのに対し、それらに感染する溶原性ファージの頻度は有意に多く検出された。これらの結果から溶原性ファージは宿主の溶菌によりIBDに特異的な腸内細菌の群集構造の形成に関与していることが示唆された。本成果は国際誌Microorganismsに掲載された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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