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四条派における作画意識の変遷について

研究課題

研究課題/領域番号 19J14467
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分01060:美術史関連
研究機関京都大学

研究代表者

仁方越 洪輝  京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2020年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード呉春 / 四条派 / 与謝蕪村 / 岡本豊彦
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、四条派の祖とされる呉春がどのような作画意識で作品制作に当たっていたかを明瞭にするとともに、四条派には呉春の制作態度がどのように受け継がれていったのかを理解することによって、近世後期から近代にかけて主要な画派であった四条派の絵画思想の一端を窺うことである。
主に、呉春が蕪村の模倣から脱し自身の画風を確立したとされる時期の作品から検討を始め、蕪村を基準とした文学的背景という観点から呉春の作画意識に迫る。また、呉春の画風を貪欲に学習したと伝わる点と門人が多く影響力が大きかったと考えられる点から、四条派第二世代・岡本豊彦の作品に注目して四条派における制作態度の変遷についての理解を目指す。

研究実績の概要

本研究の目的は、祖とされる呉春を中心として、近代日本画にもつながっていく江戸時代の四条派における作画意識の内実と、四条派内の世代交代による作画意識の変容を明らかにすることである。呉春は従来から重要な絵師と見なされてきた一方で、寺院障壁画に関する個別の研究は多くない。従って本年度は、呉春の画業後半期の基準作と見なし得る寺院の障壁画を中心に作品調査を進め、基礎的情報の収集に努めた。また、作品調査と並行して、呉春に関連する文献資料と、呉春の師であった与謝蕪村関連の文献資料の整理を進め、呉春の作画意識の解明に努めた。そして、呉春の絵画理念を示す『画乗要略』における記述と俳諧集における蕪村の序文との詳細な比較を通じて、呉春の有した絵画理念の形成過程には蕪村の俳諧理念が深い影響を及ぼしていることが明らかになった。一方で、自身の画風を意識的に確立していく、という理念に関しては蕪村とやや異なる呉春の独自性が確認された結果、本年度調査することのできた《泊船図襖》(醍醐寺三宝院)について、呉春の理念の実践と位置付けられる作品であると判明した。描かれた大型荷船は、当時において新奇な図像だったと考えられ、船という伝統的主題に囚われず新奇性を模索した様子が窺えるためである。
さらに、呉春の研究と併せて、四条派第二世代に当たる岡本豊彦に関する調査研究も進めた。まず、豊彦制作の版本挿絵についての整理を行い、モチーフや主題においては呉春からの継承が確認されるものの、描き方や構成には豊彦自身で変化を加えていった可能性があるとわかった。肉筆作品では、《四季耕作図襖》(霊鑑寺)について検討し、極端な濃墨や呉春とは異なるモチーフも見られるが、濃淡の墨調を活かした表現や点描風の樹葉の描き方などに呉春との様式的共通性を窺え、呉春門人としての豊彦を正しく理解するための重要作例と位置付けられることを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 呉春筆泊船図襖(醍醐寺三宝院)について―呉春の絵画理念との関連から―2020

    • 著者名/発表者名
      仁方越 洪輝
    • 学会等名
      美術史学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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