研究課題/領域番号 |
19J14598
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
尾島 望美 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Bifidobacterium bifidum / Probiotics / Antibiotics / Gut microbiota / Dysbiosis / Gut microbiome / Vancomycin / Bifidobacteria |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの腸内に生息する約100兆個の菌(腸内細菌)は、薬や食生活の変化などで頻繁に、かつ、継続的に攪乱を経験し、細菌叢の乱れ (ディスバイオシス) は肥満や炎症性腸疾患などの身体へ悪影響を及ぼすことが報告されている。先行研究ではビフィズス菌のようなプロバイオティクスなどの微生物投与がディスバイオシスからの回復に効果的であると報告されている。しかし、回復のメカニズムを解明する研究は少ない。 本研究ではマウスを用いて、様々な抗生物質を与えディスバイオシスを引き起こし、ビフィズス菌などのプロバイオティックスを与え、腸内細菌叢の回復と宿主への長期的な影響、及び回復メカニズムを解明すべく、研究を行う。
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研究実績の概要 |
ヒトの腸内細菌叢は、ヒトの健康に大きな影響を及ぼすことが近年明らかとなっている。しかし、腸内細菌叢は薬の服用(特に抗生剤)などで頻繁に、かつ継続的に攪乱を経験し、細菌叢の乱れ(ディスバイオシス)は肥満や炎症性腸疾患などの身体への悪影響を及ぼすことが報告されている。近年では、抗生物質によるディスバイオシスの治療の一環としてプロバイオティクスが使われているが、実際の効果については未解明な点が多い。 本研究ではマウスを用いて、ディスバイオシス後の回復においてのプロバイオティクスの効果を検証した。3種類の抗生剤を使用し、プロバイオティクスとしてはBifidobacterium bifidum JCM 1254 を使用した。抗生物質投与後、いずれかの回復処置を行った:1)プロバイオティクス投与(B. bifidum); 2) 健康なマウスからの糞便移植(FT); 3) 自然回復(Natural Recovery)。各週、菌叢解析のため、糞便サンプルを回収した。回収した糞便サンプルからゲノムを抽出し、NGSを用いた16S rRNA 解析で菌叢解析を行った。腸内細菌叢のα多様性を評価し、回復を評価するためには、Bray-Curtis Index of Dissimilarity を使用した。宿主の健康状態を評価するためには、体重と盲腸の重さを測り、また腸管組織の炎症系遺伝子の発現をqPCR で測定した。 結果として、腸内細菌叢のレスポンスは、抗生物質の種類で大きくことなることが明らかとなった。特に一回目のVancomycin 投与ではProteus属細菌など、Proteobacteria 門に属する炎症系の菌の上昇がみられた。また、Vancomycin 投与によって、盲腸は肥大化し、コントロールと比べて2 倍の重さになったが、プロバイオティクス投与によって盲腸の肥大化や炎症が抑制された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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