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アルツハイマー病治療を目指した光酸素化反応によるAβ代謝促進機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J14873
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

小澤 柊太  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドベータ(Aβ) / 光酸素化
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病(AD)の原因としてアミロイドβペプチド(Aβ)の凝集・蓄積が挙げられる。このことから、Aβの凝集抑制または代謝の促進がADの根本的治療に繋がることが示唆されるが、未だ有効な治療法は存在しない。
そこで我々はAβが酸素付加を受けると凝集性が低下することに着目し、光酸素化触媒の開発を行ってきた。この光酸素化触媒は光によって活性化され凝集Aβを特異的に酸素化する低分子化合物である。我々はこれまで、実際に光酸素化によってAβの凝集性を低下させることに加え、脳内では代謝を促進させる可能性を見出した。
光酸素化Aβの詳細な解析を通して、光酸素化触媒によるAD治療への可能性を探る。

研究実績の概要

アルツハイマー病(AD)の発症原因として、脳内にアミロイドβ(Aβ)と呼ばれるペプチドが凝集・蓄積することが挙げられる。そのため、ADの治療・予防戦略として、Aβの凝集を抑制すること、または凝集したAβを代謝に導くことが有効であると考えられる。
そこで我々は、酸素修飾を受けたAβの凝集性が低いことに着目した。そして、人工的にAβ特異的に酸素修飾を行う「光酸素化」を考案した。光酸素化とは、光によって活性化される低分子化合物(光酸素化触媒)を用いて、凝集Aβ特異的に酸素修飾を行うものである。本方法により、合成Aβに光酸素化を行ったところ、凝集Aβのさらなる凝集の抑制が可能となった。また、脳内にAβが十分に蓄積したADモデルマウスに対して光酸素化を行ったところ、凝集Aβ量の低下が確認された。この結果、光酸素化によるAβの代謝亢進が示唆され、その代謝亢進メカニズムの解明を目的に研究を行った。
光酸素化Aβの代謝亢進メカニズムを明らかにするため、脳内免疫担当細胞であるマイクログリアに着目した。マイクログリアは、①Aβを細胞内に取り込んだ後、②細胞内の酵素を用いてAβを分解することが知られている。マウスへのAβ注入実験と、マウス脳内のマイクログリアを欠失させられる薬剤PLX3397、また培養細胞系を使用し、光酸素化Aβの代謝亢進にマイクログリアが関与するかを検討した。結果として、光酸素化は脳内免疫担当細胞であるマイクログリアによるAβの取り込み速度に影響は与えないが、取り込まれた後の細胞内分解を促進する可能性、加えてその分解亢進にはリソソーム分解経路が関与することが示唆された。
以上より、光酸素化Aβの代謝亢進メカニズムの一部を解明することができた。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Catalytic photooxygenation degrades brain Aβ in vivo2021

    • 著者名/発表者名
      Nagashima Nozomu、Ozawa Shuta、Furuta Masahiro、Oi Miku、Hori Yukiko、Tomita Taisuke、Sohma Youhei、Kanai Motomu
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 7 号: 13 ページ: 0-1

    • DOI

      10.1126/sciadv.abc9750

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Photo-oxygenation inhibits tau amyloid formation2019

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T*, Hori Y*, Sawazaki T, Shimizu Y, Nemoto Y, Taniguchi A, Ozawa S, Sohma Y, Kanai M, Tomita T
    • 雑誌名

      Chem. Commun.

      巻: 55(44) 号: 44 ページ: 6165-6168

    • DOI

      10.1039/c9cc01728c

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] マイクログリアによる光酸素化Aβ代謝促進機構の解明2020

    • 著者名/発表者名
      小澤柊太
    • 学会等名
      第39回日本認知症学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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