研究課題/領域番号 |
19J14985
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
沈 尚 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD) (20882426)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ウイルスメタゲノム / 琵琶湖 / 多様性 / 季節変動 / 宿主予測 / 宿主細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
琵琶湖に生息する細菌とそれに感染するウイルスは他の生物を圧倒する数(細菌:~百万細胞/mL, ウイルス:一千万粒子/mL)で存在している。ウイルスと細菌の相互作用は琵琶湖の生態系プロセスに大きな影響を及ぼすことが明らかになっている。しかし、季節や水深ごとにどの種の細菌やウイルスが重要かまでは明らかになっておらず、ウイルスを組み込んだ琵琶湖生態系モデルの構築に至っていない。 本研究ではメタゲノム解析を駆使してウイルスと細菌群集の時空間的なダイナミクスを明らかにし、琵琶湖において重要度の高いウイルス-細菌の感染系を抽出する。そして重要な感染系に対して、琵琶湖物質循環への寄与を個々に明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、407の完全長ウイルスゲノムおよび10,596のウイルスゲノムの断片を得ることが出来た(> 10 kbp)。これらのウイルスゲノムの季節変動は、菌叢解析による細菌群集の結果とも一致しており、宿主である細菌の動態を反映しているものと考えられる。ある時期に出現頻度が増して優占したウイルスは、そのときの環境に適応した活性の高い細菌への感染によると考えられる。つまり、そのときの物質循環にとって重要度の高いウイルスである可能性が高い。 そこで、我々はどのウイルスがどの細菌に感染するのか、宿主の推定を行った。具体的には(1)我々が得たウイルスゲノムの塩基配列と既存のウイルス―宿主データベース中の塩基配列の類似性、(2)ウイルスゲノム中に存在するマーカー遺伝子の探索、(3)ウイルスゲノムの塩基配列と細菌ゲノムの塩基配列の一致性である。その結果、2,610のウイルスゲノム(うち完全長ゲノムは96種)について宿主細菌(門レベル)を予測することが出来た。その中には、琵琶湖の細菌群集で大きな割合を占めるActinobacteria、Alphaproteobacteria、Gammaproteobacteria、Bacteroidetes、Chloroflexi、Cyanobacteriaが多数含まれていた。 我々は琵琶湖のウイルスの多様性と季節変動を明らかにすることに成功した。そして菌叢解析の結果やバイオインフォマティクスによる宿主の予測と合わせて、琵琶湖で重要であると考えられる細菌種およびウイルス種の候補を水深や季節ごとに挙げることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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