研究課題
特別研究員奨励費
白色脂肪細胞の褐色化-ベージュ脂肪細胞は、ミトコンドリアの脱共役(uncoupling protein 1: UCP1)を介しエネルギー消費を促進し、糖・脂質代謝を制御する脂肪として注目されている。今回、UCP1の遺伝子発現を標的とした、化合物ライブラリーを用いた大規模スクリーニングを行い、ベージュ脂肪細胞を活性化する新規化合物を探索・同定する。更に、同定された化合物によるエネルギー消費の促進機構を、オミックス解析手法などを用いて明らかにする。これらの研究を通し、抗肥満薬候補化合物を創出し、臨床応用へ向けた基盤構築を行う。
白色脂肪細胞の褐色化-ベージュ脂肪細胞は、ミトコンドリアの脱共役タンパクuncoupling protein 1 (UCP1)を介しエネルギー消費を促進し、糖・脂質代謝を制御する熱産生脂肪の一つとして注目されている。本研究では、UCP1ルシフェラーゼレポーターアッセイ系を用い化合物スクリーニングを行い、新規の薬剤同定を行うことを目的とした。令和1年度の研究進捗により、1,000種類程度の化合物スクリーニングの後、複数のヒット化合物に関して同定している。しかし、更なる大規模な化合物スクリーニングに向け、実験系の安定化及びハイスループット化を行う必要が生じ、今年度は新たなレポーターアッセイ細胞株を共同研究先と協力し樹立することとなった。CRISPR-Cas9による遺伝子編集の最新手法を用い、UCP1ルシフェラーゼのノックインすることにより、新規の安定したレポーターアッセイ系の作出に成功し、以前の細胞株に比べより高感度にかつより簡便な手法でルシフェラーゼの蛍光強度を再現良く測定する事が可能になった。その後、COVID-19感染症の影響で、共同研究先への出入り制限などの研究進捗に支障を来す期間が数か月あり、ヒット化合物同定後の妥当性評価を含む研究進捗に遅れが生じた。現在、化合物のベージュ細胞株への暴露実験による作用機序の解明やモデル動物への投与による表現型解析を行っており、採用延長期間内での課題遂行へ鋭意努力している。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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