研究課題/領域番号 |
19J15208
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大谷 琢磨 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | パラトランジット / 社会インフラ / 交通安全 / インフォーマル輸送 / 自主組織 / 信頼 / 雇用 / 商業実践 / 収入安定化 / 都市 / ウガンダ / 公共交通 |
研究開始時の研究の概要 |
インフォーマル・セクターは現代、アフリカの都市部において若年層を中心に就業し、急拡大するなかで、社会に所与のものとして標準化している。しかし、先行研究はインフォーマル・セクターを一面的な集団として記述しており、国家やフォーマル・セクターとどのように共存・対立するのかをミクロな社会関係や日常的実践の中でとらえる研究はほとんどない。そこで、本研究の目的は、第一に国家とのかかわりにおいて、インフォーマル・セクターが政治的にどのように包摂・排除されているのかを明らかにすることである。そして第二に、国家による規制がどのように影響を及ぼしているのか、バイクタクシー運転手が形成する組織から明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は,ウガンダ都市部におけるバイクタクシー運転手を対象とし,運転手たちが 乗客との信頼関係を構築 し、乗客を得るための操業実践を明らかにした.先行研究や報道では,バイクタクシーは「インフォーマルな」輸送手段として認識され、政府や企業が運行する電車やバスといった「フォーマルな」輸送手段の代替として位置付けられてきた.ウガンダ都市部では、ときにバイクタクシー運転手は交通法規を無視し、社会の秩序や安全を乱す存在として偏見が持たれることもある。 ウガンダには交通法規や規制が存在し,バイクタクシー運転手は法令を遵守することが求められている.バイクタクシー運転手たちは,かならずしも法令を遵守しているわけではないが、バイクタクシー運転手は,自主組織を設立することで運転手のマナー向上や行動管理に努めている。自主組織はステージと呼ばれる客待ち場所を単位としている。運転手はステージに所属し、ステージには委員長を頂点とする委員会が存在する。委員会はガンダ社会の規範であるエンピサ(よいふるまい)にもとづき多数の運転手をまとめあげ、委員長を頂点とするヒエラルキーにもとづく組織を運営し,組織内部で自主的な規制を設けている. ステージの役職者は新規参入を規制し過当競争を抑制したり、危険運転に対して注意や指導を与えたりすることで、運転手の行動を管理している。運転手のマナーや接客態度を向上させることで、客待ち場所の秩序を維持し、周辺の住民や商人から信頼を得て常連客を獲得している。本研究は、ウガンダ都市部におけるバイクタクシーによる人や物資の輸送サービスの実態を明らかにすることで、運転手どうし、および運転手と乗客とのあいだで、地域社会の規範に沿った信頼関係が醸成され、バイクタクシーが地域に深く根ざした交通手段となっていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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