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遺伝子改変マウスを用いた自発行動に関わる遺伝子の同定とその制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J15360
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分42040:実験動物学関連
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

上田 奈央子  総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードArl8b / リソソーム / 活動量 / 自発行動 / 飢餓状態 / CRISPR/Cas9 / Gタンパク質
研究開始時の研究の概要

私達が日々行う、歩く、走るといった意図を持った自発的な身体行動(自発行動)は、生活上重要な行動のひとつである。自発行動は、身体的・精神的に健康な状態の維持に重要な機能を果たしているが、関与する遺伝子やその制御機構については理解が進んでいない。これまでに、ホームケージ活動性テストを用いてマウスの自発行動を調べることにより、自発行動に関与する候補遺伝子座を複数見出している。そこで本研究では、遺伝解析により示された自発行動上昇に関与する候補遺伝子座に着目し、より解像度の高い領域の絞り込みを行い、自発行動に関与する遺伝子の同定とその制御機構の解明を分子遺伝学的に行うことを目指している。

研究実績の概要

本年度も昨年度に引き続き、ADP ribosylation factor-like 8B (Arl8b)遺伝子について、すでにCRISPR/Cas9システムを用いたゲノム編集により得られたArl8bのノックアウトマウス(Arl8b-KO)、キネシンなど他のタンパク質と結合するエフェクター領域に近い3アミノ酸をコードする9塩基を欠損したArl8b遺伝子変異マウス(Arl8b-Δ9)、Constitutively active型(Arl8b-Q75L)およびDominant negative型(Arl8b-T34N)のマウスから単離した細胞培養系の解析およびそれらの改変マウスの行動解析を行った。
ARL8B は主にリソソームに局在する低分子量Gタンパク質であり、リソソームの細胞末端への移動に必須のタンパク質である事がわかっている。リソソームは細胞の栄養状態の感知に重要な役割を担っており、細胞内の栄養状態によりリソソームの局在が変化する事がわかっている。そこで、ARL8Bが、細胞の栄養状態によるリソソームの局在変化に関与しているのかを検証した。その結果、野生型由来のマウス胎児線維芽細胞(MEF)と4つの変異マウス由来のMEFの間で、通常状態の培養条件下でのリソソームの局在に大きな差は見られなかったが、飢餓状態から富栄養状態に戻すと、Arl8b-Δ9マウス由来とArl8b-T34Nマウス由来のMEFでは、細胞の末端へのリソソームの移動が遅れることを見出した。
次に、ARL8Bのタンパク質活性と自発行動の関係性を調べるため、ホームケージ活動性テストをはじめとする自発行動を測定する行動実験を行ったところ、Arl8bーT34Nマウスは、ホームケージ活動量テストにおいて高い活動量を示す傾向が見られたが、Arl8bーQ75Lマウスは特に異常を示さなかった。
以上のように今年度は、ARL8Bの遺伝子編集マウスを複数系統作出し、初代培養細胞でのリソソームの局在にARL8Bが関与すること、特に飢餓からの回復期にARL8Bが重要であることを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The behavioral and morphological analyses of small G protein ARL8B mutant in mouse2020

    • 著者名/発表者名
      上田奈央子、石井亜矢子、今井悠二、吉見一人、小出剛
    • 学会等名
      The 43rd Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 遺伝子改変マウスを用いた低分子量Gタンパク質ARL8Bの機能解析2019

    • 著者名/発表者名
      上田奈央子、石井亜矢子、今井悠二、吉見一人、小出剛
    • 学会等名
      第66回日本実験動物学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] The role of small G protein ARL8B in regulating home-cage activity in mice2019

    • 著者名/発表者名
      Naoko Ueda, Ayako Ishii, Yuji Imai, Kazuto Yoshimi, Tsuyoshi Koide
    • 学会等名
      The 42nd Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] The expression and behavioral analyses of mutants for the small G protein ARL8B in mouse2019

    • 著者名/発表者名
      Naoko Ueda, Ayako Ishii, Yuji Imai, Kazuto Yoshimi, Tsuyoshi Koide
    • 学会等名
      The 10th IBRO World Congress of Neuroscience
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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