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末梢血造血幹細胞及びiPS細胞を用いたアルツハイマー病の新規細胞治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19J15414
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関京都薬科大学

研究代表者

黒田 絵莉子  京都薬科大学, 京都薬科大学大学院 薬学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2020年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアルツハイマー病 / ミクログリア / 末梢血造血幹細胞 / 細胞移植
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病(AD)は、進行性の神経変性疾患である。脳マクロファージであるミクログリアは、ADの原因物質であるアミロイドβタンパク質(Aβ)の除去機能を有しており、ミクログリアの脳内移植がADの根本的治療法へと繋がる可能性がある。しかし、この移植療法の臨床応用を考えると、ヒトミクログリアの調製・調達は困難であることから、ミクログリアの代替となる幹細胞ソースとして末梢血造血幹細胞(PBSC)および人工多能性幹(iPS)細胞に着目した。本研究では、PBSCおよびiPS細胞から分化誘導したミクログリア様細胞の機能評価を行い、さらにADモデルマウスへの移植により、AD細胞治療戦略を評価する。

研究実績の概要

In vitro実験系において、末梢血中の造血幹細胞数を増やすための薬剤や分化誘導に用いるサイトカインの種類の検討を行い、末梢血造血幹細胞から効率良くミクログリア様細胞分化誘導する手法を確立した。
次に、in vivo実験系において、上記の手法で調製した末梢血造血幹細胞由来ミクログリア様(PBDML)細胞をADモデルマウスの海馬内に直接投与し、移植細胞の脳内動態およびAD病態への影響を調べた。その結果、移植後、日数依存的にPBDML細胞の拡散が見られ、特に移植後36日目において、野生型マウスと比べてADモデルマウスで細胞間距離の有意な増加が見られた。これは以前の我々の研究から、移植細胞がAβプラークに指向性をもって移動していることが示唆された。さらに、海馬内Aβプラークの体積および数の減少、炎症性サイトカイン産生量の減少、髄鞘の再構築化が見られた。最後に、新規物体認識試験およびモーリス水迷路を用いてマウスの認知機能を評価したところ、PBDML細胞を移植したADモデルマウスの認知機能障害の改善が見られた。以上の結果より、PBDML細胞は新規AD細胞治療に用いるのに有用な細胞であり、その作用機序としてAβ病態だけでなく、脳内環境全体に影響を及ぼすことで治療効果が得られることが示唆された。
当研究室ではこれまでにiPS細胞からミクログリアの発生起源である原始マクロファージへの分化誘導法を確立している。そこで現在、iPS細胞由来原始マクロファージをADモデルマウスの海馬内に移植し、移植細胞の脳内での生存期間やAD病態への影響を調べているところである。また、今後認知機能障害への治療効果を解析し、前述したPBDML細胞と移植細胞としての有用性を比較する予定である。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Peripheral blood-derived microglia-like cells decrease amyloid-β burden and ameliorate cognitive impairment in a mouse model of Alzheimer’s disease.2020

    • 著者名/発表者名
      Kuroda E., Takata K., Nishimura K., Oka H., Sueyoshi M., Aitani M., Kouda A., Satake S., Shima C., Toda Y., Nakata S., Kitamura Y., and Ashihara E.
    • 雑誌名

      J. Alzheimers Dis.

      巻: 73 (1) 号: 1 ページ: 413-429

    • DOI

      10.3233/jad-190974

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Preparation of peripheral blood-derived microglia-like cells and its intra-hippocampal injection to ameliorate amyloid-β burden and cognitive impairment in a mouse model of Alzheimer’s disease2020

    • 著者名/発表者名
      黒田絵莉子、西村周泰、戸田侑紀、中田晋、北村佳久、芦原英司、高田和幸
    • 学会等名
      第93回日本薬理学会年会 一般口述発表
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 末梢血中へ動員した造血幹細胞から分化誘導したマクロファージによるアミロイドβ除去および認知機能改善作用の解析2020

    • 著者名/発表者名
      黒田絵莉子、西村周泰、中田晋、戸田侑紀、芦原英司、高田和幸
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会 一般口述発表
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 末梢血造血幹細胞由来ミクログリア様細胞の機能解析とアルツハイマー病モデルマウスへの移植による治療効果の解析2019

    • 著者名/発表者名
      黒田絵莉子、西村周泰、中田晋、戸田侑紀、北村佳久、芦原英司、高田和幸
    • 学会等名
      第46回日本脳科学会 一般口述発表
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] ミクログリアに対する骨髄造血幹細胞由来ミクログリア様細胞から分泌されるTGF-β1の作用解析2019

    • 著者名/発表者名
      黒田絵莉子、西村周泰、 戸田侑紀、芦原英司、高田和幸
    • 学会等名
      第136回日本薬理学会近畿部会 一般口述発表
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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