研究課題/領域番号 |
19J15508
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
福田 雅大 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | IV族半導体 / GeSn / GeSiSn / ヘテロ構造 / 発光素子 / ドーピング |
研究開始時の研究の概要 |
光電融合技術に向けて、直接遷移型のIV族半導体を用いた室温動作レーザーの実現が望まれている。本研究では、GeSn/GeSiSnヘテロ構造に注目している。しかし、発光層であるGeSnにおいては、圧縮歪による間接遷移化、高密度の点欠陥や貫通転位による発光強度の減少が問題となる。本研究では、これらの問題の解決を結晶成長技術の開発により目指す。さらに、発光デバイスを試作し、室温動作レーザーの基盤技術構築を目指す。
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研究実績の概要 |
Si系集積回路の性能向上に向けて、光電融合技術が注目されている。この技術の実現には、既存のSiプロセスとの親和性の高いIV族元素からなる直接遷移型半導体を発光層に用いた発光素子の集積が有望である。これらの要望を満たす構造として理論計算から発光層およびクラッド層としてそれぞれGeSnおよびGeSiSn層を用いたGeSn/GeSiSnヘテロ構造が提案されている。一方で、GeSnの直接遷移化は圧縮歪の低減による手法が報告されてきたが、歪緩和の際に導入される貫通転位により発光強度が大幅に減少する。そこで本研究では、歪緩和に依らない直接遷移化手法としてn型ドーピングによる擬似的直接遷移化を検討した。 圧縮歪を有するGeSn層にSbをドーパントとして高濃度のn型ドーピングを施した。Sbドープを施さない場合、発光は観測されなかったが、Sbを1E19 cm^-3ドープすることで発光が観測された。さらに、Sbドープ量を1E20 cm^-3とすることで発光強度が約8倍に増大し、ドーピングによる電子密度の増加が発光強度増大に有効であることが示された。加えて、発光強度の温度依存性から、高濃度n型ドーピングによる擬似的直接遷移化を実証した。 さらに、擬似的直接遷移化したGeSnを発光層としたn+-GeSn/GeSiSnヘテロ構造を形成した。しかし、この構造では正孔をn+-GeSnに閉じ込められず発光が観測されなかった。そこで、価電子帯側で大きなオフセットを有し正孔の閉じ込めが実現できるn+-GeSn/n-SiGeヘテロ構造としたところ発光が観測された。これらの結果は、キャリア閉じ込め構造の設計の重要性を示しており、n型ドーピングにより擬似的直接遷移化したn+-GeSn層に効果的にキャリアを閉じ込めるための指標となる結果である。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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