研究課題/領域番号 |
19J15612
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
西中 杏里 岐阜薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 眼疾患 / 網膜血管 / 網膜静脈閉塞症 / 浮腫 / アディポネクチン / ペリサイト / 抗体 / 血管新生 / 眼 / 網膜 / 虚血 / 血管内皮 / 抗VEGF抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化などが原因で網膜血管が狭窄あるいは閉塞し、網膜内浮腫が起こる眼疾患の一つとして「網膜静脈閉塞症」がある。治療薬として抗VEGF薬が汎用されているが、十分な効果を示さない患者や再発する患者など、病態の進行を抑制できない症例が存在する。本研究では、網膜静脈閉塞症患者に対する新規治療標的として「アディポネクチン」に着目し、網膜静脈閉塞症病態とアディポネクチンの関与を解明することを目的として行う。
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研究実績の概要 |
前年度では、網膜静脈閉塞症に対する抗アディポネクチン抗体の効果を検討し、アディポネクチンの発現増加が、網膜血管内皮細胞やペリサイトが関わっていることを見出した。そこで当該年度では、in vitroモデル [ヒト網膜毛細血管内皮細胞 (HRMECs) やペリサイト (HBMVPs)] を用いて、血管内皮細胞及びペリサイトに対するアディポネクチンの作用を検討した。アディポネクチンをHRMECsに処置した場合、血管透過性亢進作用を示した。また、アディポネクチンをHBMVPsに処置した場合、ペリサイト関連因子の発現量が低下した。したがって、アディポネクチンの発現増加は、ペリサイトの消失を惹起し、血管透過性亢進作用を示したと考えられる。 さらに、本研究の波及効果として、眼内血管疾患において重要な病態である血管新生に対するアディポネクチンの関与について検討を行った。網膜内に血管新生を生じるマウス酸素誘発網膜症モデルを用いて、血管新生に対するアディポネクチンの作用に関して検討を行った。マウス酸素誘発網膜症モデルの網膜でアディポネクチンの発現が増加し、中和抗体によるアディポネクチンの阻害は異常血管新生を著明に抑制した。 以上のことから、アディポネクチンは眼内に生じる網膜内浮腫や血管新生に関与する因子であることを明らかにした。眼内におけるアディポネクチンの阻害は、網膜浮腫抑制作用及び網膜血管新生抑制作用を示し、網膜血管疾患に対する新規治療標的としての可能性が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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