研究課題/領域番号 |
19J20144
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松下 太樹 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | トポロジカル超伝導 / カイラル超伝導 / 熱輸送 / 超伝導 / Dirac電子系 / Berry曲率 / トポロジカル半金属 / 非エルミート |
研究開始時の研究の概要 |
Weyl超伝導における動的カイラル電磁応答の理論研究、Berry位相由来の現象を議論できる超伝導動力学理論の構築の二つのテーマに取り組む。 Weyl超伝導のカイラル電磁応答は、カイラル異常及び外場の誘起するCooper対のダイナミクスの観点で興味深い。今年度は、昨年度の静的な応答の研究を拡張し、動的現象への拡張を行う。 超伝導における動力学理論はEilenberger方程式である。Eilenberger理論はBerry曲率に起因した異常速度項が欠落しており、Berry位相に起因した異常熱Hall効果等を得られない。そこで本研究では、Berry位相由来の現象を議論できる超伝導動力学理論を構築する。
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研究実績の概要 |
今年度は、(1)時間反転対称なトポロジカル超伝導におけるスピンネルンスト効果、(2)非ユニタリ超伝導体におけるスピンカロリトロニクス、(3)カイラル超伝導体における異常音響応答、(4)スピン三重項超伝導体UTe2における内因性異常熱Hall効果の4つの研究課題について取り組んだ。以下、それぞれの研究テーマについて実施状況を述べる。 (1)時間反転対称なトポロジカル超伝導におけるスピンネルンスト効果について学術論文の執筆を行った。執筆した論文は米国雑誌Physical Lettersに受理され、出版された。また、論文の内容ついてプレスリリースを行った。プレスリリースの内容は、日経新聞デジタル版に掲載された。 (2)時間反転対称性を破った非ユニタリ超伝導体における熱応答を議論し、この超伝導体に固有のスピン伝導現象を明らかにした。非ユニタリ超伝導体の凝縮体は、スピン分極、カイラリティやヘリシティなど多様な角運動量自由度を有する。そのため、非ユニタリ超伝導体は、これらの角運動量自由度に由来した、輸送特性を発現する可能性があった。解析の結果、非ユニタリ超伝導体が持つスピン分極に由来してスピンゼーベック効果、ヘリシティに由来してスピンネルンスト効果が発現することが明らかとなった。 (3)カイラル超伝導に固有の輸送特性として、異常音響電気効果を明らかにした。異常音響電気効果は、音波の伝搬方向に対し、垂直方向に電気伝導が誘起される現象である。この現象は、カイラル超伝導秩序が持つカイラリティ自由度の揺らぎに由来するため、カイラル超伝導が実現している実験的な証拠になる。 (4)最近発見されたスピン三重項超伝導体UTe2における内因性異常熱Hall効果について、共同研究を実施した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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