研究課題/領域番号 |
19J20366
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
杉山 太成 筑波大学, グローバル教育院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | メタ学習 / 運動学習 / 強化学習 / 神経計算論 / 運動リハビリテーション / 神経科学 / 脳科学 / 脳刺激 / 計算論 / 運動リハビリ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はこれまでの運動学習パラメータ(学習速度等)に関する研究結果から代表者が提唱する運動メタ学習計算論モデルの神経基盤を解明し、それを基とする新しい運動リハビリテーションパラダイムの提案を目指す.現在の計算論モデル構造と関連研究から小脳、基底核、前頭葉、頭頂葉等を含むネットワークがメタ学習に関わる運動学習と記憶、および外部情報の統合に関連していると仮定し、この神経基盤仮説を脳撮像手法や脳刺激手法等を用いた行動実験、及び脳疾患患者と健常者の比較実験を用いて検証する.これを基に共同研究先の医師や療法士と相談しながら薬理や脳刺激手法を用いた運動リハビリテーションへの応用方法を提案する.
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研究実績の概要 |
本研究の目標は、運動メタ学習計算論モデルの構築と神経基盤の解明、またそれに基づく新しいリハビリテーション(リハビリ)パラダイムの提案である. 前年度までの実績を含め、本課題全体の実績として以下3点を述べる. (1)運動学習と学習結果に対する報酬の因果関係に着目し、報酬最大化を目指す学習速度の変化を行動実験で示した(Sugiyama 2020). 合わせて報酬の正負(例:金銭の獲得・損失)が変化に影響するという、神経経済学にて散見される行動特性と類似するものを示した. これらを「強化学習的メタ学習」と捉え数式化し、変化を説明する計算論を導いた. これは様々な先行研究で散見されてきた学習パラメータ変化を統一的に捉え、また運動学習システム(小脳)と報酬システム(前頭前野・基底核)の相互作用を示唆する、運動学習・脳科学の両領域において新しい理論である. これをまとめた論文は現在査読プロセス中である. (2)人の運動前野への非侵襲性脳刺激(TMS)が運動学習を促進させる事を示し、論文誌に出版した(Sugiyama 2022). サルの運動前野への侵襲性脳刺激による運動学習の阻害はこれまでに示されていたが、本研究では人に対して非侵襲性、簡便かつ安全な脳刺激手法で再現した. 更に変化も逆(促進的)であり、運動リハビリとの親和性が高いため、将来のリハビリ応用が期待できる. (3)病院との共同研究から、脳梗塞患者の運動(メタ)学習能力と機能リハ回復の関連性を発見した. これまで運動学習と機能リハの関連性は理論的に提唱されていたが、それを基礎研究と臨床の連携により実験的に立証した点に意義があり、またこの発見はリハビリ応用や、機能回復プロセスの理解への貢献が期待される. この成果をまとめた論文は臨床リハビリ系の論文誌に現在投稿中である.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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