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Ovol2遺伝子群を介したマウス生殖細胞系列分岐メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J20553
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分44020:発生生物学関連
研究機関九州大学

研究代表者

内藤 優希  九州大学, 医学系学府, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード始原生殖細胞 / 細胞系譜の分岐 / シグナル
研究開始時の研究の概要

本研究は、次世代の個体を形成することのできる生殖細胞の起源である始原生殖細胞が、初期発生の中で、どのように他の細胞系譜を分岐するのかを明らかにすることを目的としている。これまでの解析で、細胞系譜の分岐に関係するシグナルの下流で機能する可能性のある遺伝子群が、始原生殖細胞形成過程で重要な役割を果たしていることを明らかにした。この結果をふまえ、シグナル分子と、着目している遺伝子群との相互作用に焦点を当て、この遺伝子群がどのように始原生殖細胞形成に寄与しているのかを解明していく。

研究実績の概要

始原生殖細胞 (Primordial Germ Cells ; PGCs)形成過程において、BMPおよびWNTシグナルは必要不可欠である。これまでの研究において、これら 2つのシグナルの下流で機能する可能性のあるOvol遺伝子群に着目し、これらの遺伝子群はPGCsへの分岐を促進する因子であり、Ovol2が主にこの分岐に機能することを解明した。
前年度では、OVOL2のゲノム上のターゲット領域を高感度に検出することのできるクロマチン免疫沈降シーケンス (ChIP-seq)をおこなうため、ES細胞での条件検討をおこなった。この検討をふまえ、今年度は体外誘導系をもちいて、始原生殖細胞に分化する段階の細胞においてChIP-seqをおこなった。
興味深いことに、OVOL2が直接結合するターゲット領域の中に、始原生殖細胞形成に必須の転写因子であるBlimp1の既知のエンハンサー領域が含まれていた。OVOL2がこのエンハンサー領域に結合して転写を制御しているかを検証するため、ルシフェラーゼアッセイをおこなったところ、Ovol2遺伝子のうち転写活性ドメインを有するOvol2bが存在するときにのみ転写上昇が認められた。
また、ChIP-seqの結果、上皮間葉転換を促進する転写因子が多数含まれていた。がんなどでは報告されているOvol2遺伝子のうち転写抑制ドメインをもつOvol2aによる上皮間葉転換の抑制が、生殖細胞への分化においても機能していることが示唆された。ルシフェラーゼアッセイをおこなったところ、Ovol2a存在下でのみ有意な転写抑制が観察された。上皮間葉転換を促進する転写因子をノックアウトしたところ、始原生殖細胞形成において、多能性関連因子の発現上昇がみられた。これらのことから、Ovol2aが始原生殖細胞形成において、上皮間葉転換を抑制することで、多能性の再獲得に寄与することが示された。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Dual role of <i>Ovol2</i> on the germ cell lineage segregation during gastrulation in mouse embryogenesis2022

    • 著者名/発表者名
      Naitou Yuki、Nagamatsu Go、Hamazaki Nobuhiko、Shirane Kenjiro、Hayashi Masafumi、Hayashi Makoto、Kobayashi Satoru、Hayashi Katsuhiko
    • 雑誌名

      Development

      巻: 149 号: 4 ページ: 1-13

    • DOI

      10.1242/dev.200319

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 始原生殖細胞の分岐と マウスOvol 遺伝子2021

    • 著者名/発表者名
      内藤 優希
    • 学会等名
      新学術領域研究「配偶子インテグリティの構築」第3回領域会議
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] The functional requirement of mouse Ovol genes in lineage segregation of germ cells2020

    • 著者名/発表者名
      内藤 優希
    • 学会等名
      新学術領域研究「配偶子インテグリティの構築」「全能性プログラム」合同公開シンポジウム2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] he functional requirement of mouse Ovol genes in lineage segregation of germ cells2020

    • 著者名/発表者名
      内藤 優希
    • 学会等名
      Cold Spring Harbor Germ Cell Meeting
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Functional requirement of Ovol genes for lineage specification of mouse PGCs2019

    • 著者名/発表者名
      内藤 優希
    • 学会等名
      第17回幹細胞シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Functional requirement of Ovol genes for lineage specification of mouse PGCs2019

    • 著者名/発表者名
      内藤 優希
    • 学会等名
      配偶子インテグリティの構築 第2回領域会議
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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