研究課題/領域番号 |
19J20629
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 智佳 筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 左右軸形成 / 繊毛 / ウニ / 棘皮動物 / 左右非対称性 / Nodal |
研究開始時の研究の概要 |
ウニ胚の原腸に生える繊毛の機能を解析対象にして、左右軸決定因子であるnodalの発現を正確に偏らせる仕組みに迫る。そのために、ウニ胚でCRISPR-Cas9法を用いた遺伝子ノックアウト技術を確立し、繊毛の形成に関わる遺伝子をノックアウトした系統を作成する。その系統を用いて、繊毛のウニ胚左右軸形成への関与を明らかにする。さらに、生体内でNodal分子の挙動を可視化する技術を確立し、Nodal分子の移動経路や移動するタイミングを解明する。本研究で得られる結論と、他の後口動物で報告されている左右軸決定メカニズムを比較することで、後口動物では左右軸形成メカニズムがどのように進化してきたのかを議論する。
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研究実績の概要 |
昨年度までの実験で、原腸繊毛が何かしらの形で正確な左右軸形成に関与していそうであることは結論づけられた。しかし、原腸の繊毛がどのような過程で形成され、どのように機能的な動きを見せるようになるのか等の基本的な情報が欠落していることが、正確な解釈への障壁となっていることに気づいた。そこで、今年度は、原腸繊毛が形成される位置や繊毛の配向が原腸陥入に伴ってどのように変化するのかを明らかにしようと、原腸細胞と原腸繊毛のより詳細な観察に取り組んだ。まず、「繊毛をGFPで光らせるコンストラクト」を発現させた胚を固定し、免疫蛍光染色法と共焦点レーザー顕微鏡による高解像度の観察法を用いて、GFPと繊毛の根元に存在するgamma-tubulinを検出する方法を試した。しかし、数多くのウニを用いて、様々な条件下で観察を試みたにも関わらず、「繊毛をGFPで光らせるコンストラクト」を発現させると多くの胚は死んでしまう上に、原腸繊毛にGFPタグが取り込まれない場合も多かった。そのうえ、今回利用したanti-gamma-tubulin抗体は外胚葉の細胞膜をぼんやりと染めてしまうので、外胚葉の染まりがバックグラウンドシグナルとなり、胚の中央に位置する原腸でgamma-tubulinシグナルを観察する妨げとなった。そこで次に、マイクロインジェクションに用いる細い針を用いて原腸胚を生きたまま前後軸に沿って背側と腹側に切り分けて、内胚葉にアクセスしやすくしたうえで同様の観察を試みた。しかし、こちらも数多くのチャレンジにも関わらず、切り分ける過程で原腸細胞の形が損なわれてしまい、正確な観察をすることが出来なかった。現在は、zebrafishやxenopusで繊毛の根元だけを標識することが確認されているmRNAをウニ胚にマイクロインジェクションすることで、この課題を解決しようと試みている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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