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骨吸収を制御する新たな分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J21202
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分57010:常態系口腔科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

日浦 史隆  九州大学, 歯学府, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード骨代謝 / 骨吸収 / 破骨細胞
研究開始時の研究の概要

我が国では骨粗鬆症が増加しており、高齢者のQOLを左右するだけでなく、骨折による寝たきりは「医療費の増加」や「介護」と行った大きな社会問題となっている。現在骨粗鬆症の治療にビスホスホネート(BP)製剤が用いられているが、顎骨壊死などの有害事象が報告されている。今回私は新たな骨吸収制御因子を同定し、その機能を明らかにすることを目標にしているが、本研究成果は、新たな創薬の標的になる可能性もある。

研究実績の概要

破骨細胞の骨吸収は、破骨前駆細胞から破骨細胞への「分化」と分化した破骨細胞が骨を認識して吸収する「活性化」の2つのプロセスに大別される。非受容体型チロシンキナーゼc-Srcを欠損したマウス(c-SrcKO)は、破骨細胞が存在するにも関わらず、骨吸収不全による大理石骨病を呈することから、破骨細胞が骨吸収機能を発現する過程でc-Srcが必須の分子であると考えられている。しかし、c-Srcの下流分子については、幾つか候補分子が示されているものの統一した見解は得られていない。本研究では、野生型およびc-SrcKOマウス由来破骨細胞間で発現量の異なる遺伝子群を網羅的に解析した後に、real-time PCRによる検証、および文献情報をもとに、候補分子群の絞り込みを行った。その中で、c-Srcの下流で骨吸収に関与する分子としてLC3Aに着目した。LC3Aはタンパク質レベルでもc-SrcKOマウス由来破骨細胞で発現量が低下していた。さらにLC3の選択的阻害剤は、破骨細胞分化と成熟破骨細胞の骨吸収を抑制した。しかし、LC3Aを過剰発現してもc-SrcKOマウス由来破骨細胞の骨吸収能を回復できなかった。これらの結果は、c-SrcKOマウス由来破骨細胞の骨吸収能を回復するにはLC3Aだけでは不十分でLC3A以外の分子の関与が示唆された。次にLC3の選択的阻害剤をマウス歯周病モデルに局所投与すると、歯周病による骨吸収を抑制した。全身投与と比較して局所投与で効果を示せれば、比較的副作用の可能性を軽減できる上に、現在まで歯周病に有効な治療薬がないことから、LC3の選択的阻害剤が歯周病治療薬の候補の1つになる可能性がある。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2020 2019

すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] RANKL elevation activates NIK/NF-κB pathway, inducing obesity in ovariectomized mice2022

    • 著者名/発表者名
      Mori K, Mizokami A, Sano T, Mukai S, Hiura F, Ayukawa Y, Koyano K, Kanematsu T, Jimi E.
    • 雑誌名

      Journal of Endocrinology

      巻: -

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] A novel inhibitor of NF-κB-inducing kinase prevents bone loss by inhibiting osteoclastic bone resorption in ovariectomized mice2020

    • 著者名/発表者名
      Takakura Nana、Matsuda Miho、Khan Masud、Hiura Fumitaka、Aoki Kazuhiro、Hirohashi Yuna、Mori Kayo、Yasuda Hisataka、Hirata Masato、Kitamura Chiaki、Jimi Eijiro
    • 雑誌名

      Bone

      巻: 135 ページ: 115316-115316

    • DOI

      10.1016/j.bone.2020.115316

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Bif‐1/Endophilin B1/SH3GLB1 regulates bone homeostasis2019

    • 著者名/発表者名
      Touyama Kenya、Khan Masud、Aoki Kazuhiro、Matsuda Miho、Hiura Fumitaka、Takakura Nana、Matsubara Takuma、Harada Yui、Hirohashi Yuna、Tamura Yukihiko、Gao Jing、Mori Kayo、Kokabu Shoichiro、Yasuda Hisataka、Fujita Yuko、Watanabe Koji、Takahashi Yoshinori、Maki Kenshi、Jimi Eijiro
    • 雑誌名

      Journal of Cellular Biochemistry

      巻: 120 号: 11 ページ: 18793-18804

    • DOI

      10.1002/jcb.29193

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] The Role of NF-κB in Physiological Bone Development and Inflammatory Bone Diseases: Is NF-κB Inhibition “Killing Two Birds with One Stone”?2019

    • 著者名/発表者名
      Jimi Eijiro、Takakura Nana、Hiura Fumitaka、Nakamura Ichiro、Hirata-Tsuchiya Shizu
    • 雑誌名

      Cells

      巻: 8 号: 12 ページ: 1636-1636

    • DOI

      10.3390/cells8121636

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Kif1c regulates osteoclastic bone resorption as a downstream molecule of p130Cas2019

    • 著者名/発表者名
      Kobayakawa Miki、Matsubara Takuma、Mizokami Akiko、Hiura Fumitaka、Takakura Nana、Kokabu Shoichiro、Matsuda Miho、Yasuda Hisataka、Nakamura Ichiro、Takei Yosuke、Honda Hiroaki、Hosokawa Ryuji、Jimi Eijiro
    • 雑誌名

      Cell Biochemistry and Function

      巻: 2019 号: 3 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1002/cbf.3476

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] キネシンファミリータンパク質Kif1cは破骨細胞の多核化と骨吸収に関与する2019

    • 著者名/発表者名
      日浦史隆 溝上顕子 自見英治郎
    • 学会等名
      第42回分子生物学学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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