研究課題/領域番号 |
19J21252
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
栗原 拓丸 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 不斉C-H官能基化 / 第9族遷移金属触媒 / キラル求核触媒 / 不斉反応 / 有機触媒 / C-H官能基化 / 第9族遷移金属 / キラルカルボン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
Cp配位子を有する第9族遷移金属錯体によるC-H官能基化反応は、基質一般性、官能基許容性に優れ、触媒回転数も高い傾向にあることから盛んに研究されている。しかし、これらの反応の不斉化の報告は少なく、Cp配位子に複雑な修飾を加える必要がある、反応系が限られているなどの問題点があった。 本研究ではC-H官能基化反応における新たな不斉化の方法として、Cp配位子とキラルカルボン酸の二次的相互作用を駆使した立体制御を行う。そのために、非共有結合部位を持つ、調製が容易なCp配位子、およびキラルカルボン酸の設計、合成を行い、Co(III)による触媒的不斉C-H官能基化反応を実現する。
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研究実績の概要 |
非共有結合性相互作用を利用した不斉C-H官能基化法の開発を目指し、第9族遷移金属とキラルカルボン酸、キラルウレア触媒の組み合わせを検討した。当初のコンセプト通りエナンチオ選択性は発現したものの、その選択性は低い値にとどまった。比較的弱い非共有結合性相互作用では遷移状態における自由度が高く多様な配座を取りうることが低い選択性の原因であると考察した。そこでキラル有機触媒と基質が共有結合を形成するような反応デザインへと 変更した。 種々の有機触媒を検討した結果、キラル求核触媒であるイソカルコゲンウレア触媒を第9族遷移金属と組み合わせることでエナンチオ選択性が発現することを見出した。また様々な配向基を有する基質や求電子剤を検討したところ、ベンジルアミン誘導体と不飽和アシルフルオリドを用いることで七員環ラクタムが高収率かつ高エナンチオ選択的に得られることを見出した。本反応はCp*Rh触媒によるベンジルアミン誘導体オルト位C-H結合の切断により生じる求核的なメタラサイクルと、求核触媒により活性化された求電子剤と1,4-付加反応と、続く分子内アミド形成により目的物が得られる。Cp*Rh触媒を用いることで、強塩基を必要としない温和な条件下、一般的に不活性なC(sp2)-H結合を活性化し求核剤として利用することに成功している。さらにセレンを有するイソカルコゲンウレア触媒を用いることで共有結合に加え、カルコゲン結合を駆使することで活性中間体の立体が厳密に制御され最高99:1 erの選択性を実現している。 以上、当初の予定とはやや異なるものの特性の異なる2つの触媒の協働により既存法とは異なる手法での不斉C-H官能基化法の開発を達成した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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