研究課題/領域番号 |
19J21315
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
山田 翔太 長岡技術科学大学, 大学院工学研究科 博士後期課程 エネルギー・環境工学専攻, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 水酸アパタイト / ナノ粒子 / バイオマテリアル / 骨補填材料 / ポリエチレングリコール / コラーゲン / 水和層構造 / 水晶振動子 / メソポーラスシリカ / ハイブリッド粒子 / 界面活性剤 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,骨組織に類似した組成・構造を有する骨補填性能と骨再生能を両立するナノ結晶の創製により,微小な骨欠損部位を補填して周囲組織を治療できる材料を創製する。メゾ多孔質シリカ (MPS) を骨の主成分である水酸アパタイト (HAp) ナノ結晶内へ分散・含有させて,生体骨と類似の組成・構造を持つ,生体安全性の高いMPS/HAp複合ナノ結晶を創製する。更に,周囲組織を活性化させて骨再生を促す分子をナノ結晶内へ担持し,生体内の骨と類似した極めて生体に優しい組成を持ち,且つ,周囲組織を活性化しながら組織接合して再生を促す,骨補填型治療ペーストナノ結晶の創製を目的とする。
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研究実績の概要 |
前年度までに,水酸アパタイト (HAp) にケイ酸を含有した粒子 (SiHAp) を創製し,粒子表面にポリエチレングリコール (PEG) の修飾を行うことで,粒子表面の中間水成分割合の増加とコラーゲン (Col) 吸着状態の変化が見られた。 そこで本年度は,SiHAp粒子表面にPEGを複数の濃度で修飾し,水和状態とCol吸着状態の関係性を評価・考察した。PEG修飾量の増加に伴いColとSiHAp粒子の接触を防ぐ中間水の成分割合が減少し,水分子のO-H伸縮振動の非対称性が増加した。さらに,Col吸着状態を水晶振動子マイクロバランス測定装置 (QCM-D, Quartz Crystal Microbalance with Dissipation) にて測定した結果,PEG修飾により,Colの吸着開始から32~34分でエネルギー散逸変化量が劇的に増加し,Col分子同士が架橋反応して生体内で普遍的に存在するColの三重螺旋構造が形成する現象 (フィブリル化) が起きたことが示唆された。また,QCM-Dによる吸着Colの粘弾性物性と,フーリエ変換型赤外分光光度計によるタンパク質二次構造の解析から,水分子のO-H非対称伸縮振動の成分割合の増加に伴うColのフィブリル化の促進が示唆され,SEMによる形態観察から,実際にColのフィブリル化が促進されている様子が観察され,水和層の水分子のO-H伸縮振動の非対称性が増加するにつれて,Colのフィブリル化も促進されるという関係性を見出した。また,PEGを修飾していないSiHAp粒子では,中間水の成分割合が増加し,水分子のO-H対称伸縮振動成分の割合も増加し,フィブリル化が抑制される傾向が見られた。これらの結果から,HAp粒子表面の水和状態がColのフィブリル化にとって重要なパラメータであることを見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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