研究課題/領域番号 |
19J21577
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
衛藤 舜一 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ナノマテリアル / 免疫毒性 / ナノトキシコロジー |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らの研究室では、身近な製品に汎用されているナノマテリアルを対象とし、複雑なナノマテリアルの生体影響を動態、物性との連関解析で正しく理解するナノ安全科学研究と、ハザード発現機序解明等を通じ、安全性を向上するナノ最適デザイン研究を推進してきた。その中でも本申請課題は、これまでに申請者が見出してきた非晶質ナノシリカの事前曝露による肝障害の増悪に焦点を当て、ハザード誘導メカニズムの解明を通じ、有用性を損なわないでいて且つ、獲得免疫への認識及び獲得免疫を介したハザードを回避可能なナノマテリアルの医用工学的最適設計に資する情報収集及び方法論の確立を行うものである。
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研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、非晶質ナノシリカの複数回曝露により誘導される獲得免疫系を介した肝障害の増悪に関して、ナノマテリアルの物性や動態情報との連関解析や、ハザード発現機序解明を通じ、獲得免疫系を介したハザードを低減可能なナノマテリアルの医用工学的最適設計に資する情報収集を目指したものである。これまでに代表者は、(a)非晶質ナノシリカの獲得免疫系を介したハザード同定、(b)同定したハザードの誘導機序解明、及び(c)ハザード発現と非晶質ナノシリカの物性との連関情報の収集を遂行してきた。当該年度は、本研究課題の集大成として、ナノ安全科学研究とナノ最適デザイン研究の推進による、プロテインコロナ構成蛋白質に着目したハザード発現因子の絞り込みを行った。まず、肝障害マーカーを指標に、前投与・惹起投与の非晶質ナノシリカの物性が、肝障害増悪に与える影響を評価したところ、そのハザード発現が異なることを見出した。次に、ショットガンプロテオミクスにより非晶質ナノシリカに結合する蛋白質の種類・量を網羅的に解析した結果、同定された蛋白質の種類は278個であり、各種物性に特徴的な蛋白質を絞り込むことに成功した。さらに、以上の連関解析により、nSP50およびその表面修飾体等、前投与した際に共に肝障害の増悪を誘導する物性の非晶質ナノシリカに特徴的な蛋白質2種を絞り込んだ。原因因子を特定することは叶わなかったものの、コロナ構成蛋白質に着目した新しいアプローチにより、エピトープ部分の被覆や抗原性を獲得しない蛋白質によるマスキング、NM表面への蛋白質結合阻害など、ナノマテリアルのプロテインコロナに着目した、表面改変などの物性制御により安全なナノマテリアルの開発に資する研究になったと確信している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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