研究課題/領域番号 |
19J21609
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黄瀬 光稀 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アザヘリセン / ボウルキラリティ / コラニュレン / 動的構造変化 / ヘリセンキラリティ / 反応経路自動探索 / 蛍光量子収率 / 低温りん光 / ヘテロナノグラフェン / ヘテロヘリセン / アミノ化 / 固体蛍光 / フラーレンとの会合挙動 / サブポルフィリン / π拡張 / 金属イオン応答 / 蛍光 |
研究開始時の研究の概要 |
サブポルフィリンは、ピロール骨格三つと架橋メチン炭素(メゾ位炭素)三つからなるお椀型パイ共役系化合物で、特異なお椀反転挙動や吸収および蛍光特性を示す。天然に存在するポルフィリンとは異なり、サブポルフィリンはメゾ位の炭素原子上の部分骨格に応じて大きく性質が変化することが知られている。これにより、酸化還元特性や吸収および蛍光の波長を自在に制御することができ、使途に合わせた精密な分子設計が可能である。そこで申請者は、自身が新規に開拓した複数のメゾ位が修飾可能なサブポルフィリンを基盤とし、種々の後期修飾を施すことにより、新たな機能性分子の創出を目指す。
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研究実績の概要 |
ボウル状分子は動的ボウル反転挙動、面外異方性など、平面分子にはない興味深い性質を持つ。近年、ボウル状π共役化合物にヘテロ原子を組込んで、元来の分子には無かったヘテロ原子特有の電子的・構造的性質を付与する研究が精力的に展開されている。しかし、ボウル状分子の歪みに起因する副反応や複素芳香環の過度な反応性、有用な前駆体不足等が原因となり、平面分子の場合と比べてヘテロ原子含有ボウル状分子は報告例が限られている。本年度において申請者は、ボウル状分子であるコラニュレン骨格に窒素原子を導入した分子を合成し、酸化還元や発光特性といった電子物性、および動的構造変化を解析するべく、以下二つの研究内容に取り組んだ。 1.五回対称性のコラニュレン-アザヘリセン複合体とそれらのヘリセン反転とボウル反転の組合せによる特異な構造的ダイナミクス 昨年度までに申請者らが独自に開発した五重臭素化コラニュレンを出発原料として、五重アザヘリセン-コラニュレン複合体を合成した。複合体内に組込まれた窒素原子に起因して、1) 固体および溶液状態での高い発光特性や長寿命低温燐光、多段階酸化挙動といった大幅に摂動を受けた電子物性と、2) 非対称構造によるボウルキラリティの発現が確認された。特に後者は、アザヘリセン部位の五つのヘリセンキラリティとの組合せにより、極めて複雑で解析困難な構造的ダイナミクスが想定されたが、近年開発された反応経路自動探索プログラムを活用することでその各異性体間の変換経路網の全貌を網羅的に解明した。 2.コラニュレン二重縮合ピロールとその高い発光特性の解明 1で述べた複合体の合成の反応条件を応用することで、申請者はピロールが縮環したコラニュレン二量体を合成し、一連の含窒素縮環コラニュレン群の中で最大の蛍光量子収率と最長の低温燐光寿命を持つことを明らかにし、理論計算と併せてその由来についての考察を深めた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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