研究課題/領域番号 |
19J21676
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小澤 創 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 地震 / 断層 / 数値シミュレーション / 地震サイクル / 動的破壊 / シミュレーション / 物理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
物理に立脚したものとして,最もシンプルな地震発生モデルと呼べるのは,単一の平面断層の亀裂進展ダイナミクスである.このモデルは,観測される地震波形など多くのことを説明できるが,破壊がどのようにして止まるかということを説明できない.実際の地殻では,ほとんどの地震は小さいうちに止まってしまうことを考えると,地震発生モデルは自発的な破壊の停止を説明するものであるべきである.本研究では,断層形状の複雑さが地震活動を支配しているという仮説を,大規模な数値シミュレーションを行い,検証する.
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研究実績の概要 |
2021年度は、これまで開発してきた地震サイクル(シーケンス)シミュレーションソフトウェアHBIを、格子H行列を用いることでさらに高速化した。これにより、大規模並列計算時の効率が格段に改善し、かつてない規模の地震サイクルシミュレーションが可能になった。この内容の主著論文を1件投稿中である。また、多くのユーザーが利用可能にするために、HBIのオープンソース化の作業も行った。さらに、開発したコードを用いて、アメリカの南カリフォルニア地震センターによる地震サイクルシミュレーションソフトウェア間の相互検証プロジェクトに参加し、共著論文1件が出版され、さらに1件が投稿中である。 一方で前年度に引き続き、地震破壊停止機構の理論的研究に取り組んだ。2次元非平面断層における地震サイクルシミュレーションにより、断層の屈曲部分で破壊が停止する確率について解析を行った。特に、応力緩和機構を新たに導入することで、長期的に定常な地震サイクルを実現した。数値シミュレーションの結果は、屈曲の角度の増加に伴って地震が停止しやすくなることを示し、これは歴史地震による経験則と定量的に一致する。また、この結果は、断層の法線応力の変化と背景応力場に対する断層の向きによって物理的に解釈できる。さらに、断層の長期的な滑り速度の空間分布についても、カリフォルニアなどの自然断層と合致する結果が得られた。本研究により、地震破壊の停止機構についての理解や確率的な地震予測の改良につながることが期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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