研究課題/領域番号 |
19J21690
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梅村 啓太郎 九州大学, 生物資源環境科学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | タナゴ亜科魚類 / 保全 / 種間交雑 / 環境DNA / 特異的プライマーセット |
研究開始時の研究の概要 |
九州北部には6種の在来タナゴ類が分布する。タナゴ類には産卵基質や繁殖様式による生殖隔離が存在しており、種間交雑は稀にしか生じない。しかしながら、複数の在来タナゴ類間での種間交雑が高頻度で発生している地域が確認された。それらの地域では、灌漑用水整備などの人為的な環境改変や産卵基質となる二枚貝類の減少などの要因から、種間交雑の発生頻度が上昇している可能性がある。交雑の原因解明を行うとともに、人為的なインパクトを取り除き、希少種であるタナゴ類を保全することが求められる。本研究では、九州北部におけるタナゴ類の交雑状況の把握と交雑原因の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は、タナゴ類の産卵状況の把握に関する新規手法の開発、及びニッポンバラタナゴの保全に向けた判別ツール及び分布把握ツールの開発を中心に研究を進めた。 九州北部では、カゼトゲタナゴとアブラボテなど、絶滅の危惧される在来タナゴ類間の種間交雑が確認されている。産卵基質の重複がタナゴ類のこれらの交雑の原因の一つとなっていると考え、タナゴ類の母貝利用状況を調べることとした。昨年度に引き続き、環境DNA分析の技術を応用し、新たな手法を用いて、実証実験を行った。ヤリタナゴの卵仔魚が内部に存在したマツカサガイの静置水からヤリタナゴDNA断片の増幅を確認することができた。 また、在来で絶滅が危惧されるニッポンバラタナゴ(ニチバラ)と外来で中国原産のタイリクバラタナゴ(タイバラ)との亜種間交雑も問題となっている。在来ニチバラ集団の保全のためには、対象とする個体群がニチバラ純系集団なのか、それともタイバラ侵入が生じている集団なのかを迅速に確認することが求められる。昨年度は、mtDNA・核DNAの一部領域において、PCRにより増幅された特異的断片から、ニチバラ・タイバラ・交雑個体のいずれであるかを簡易に判別できるようにした。 本年度は、より簡易にニチバラ・タイバラの分布を把握できる手法を開発するため、ニチバラ・タイバラそれぞれに特異的なプライマー・プローブを設計し、環境水中の環境DNAを分析できるようなツールを開発した。野外調査で、ニチバラ純系集団・タイバラもしくは交雑集団の分布が確認されている農業用水路や河川で採水を行い、濾過・DNA抽出を行った。これらの環境DNAサンプルについて、設計したプライマー・プローブを用いてリアルタイムPCRを行った。野外サンプルの分析から、検出されたDNAと実測の在・不在の一致を確認することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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