研究課題/領域番号 |
19J22073
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 真弘 (2019-2020) 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
杉山 真弘 (2021) 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | あ / 有機薄膜トランジスタ / ポテンショスタット / フレキシブルセンサ / 酵素電極 / 化学センサ / 有機トランジスタ / 差動増幅回路 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者や病気予備軍の人口が増大する現代において、皮膚に貼り付けて生体の化学情報を長期間モニタリングできるウェアラブル化学センサの必要性が高まっている。本研究では、生体分子を検出する酵素電極と電流増幅機能を有する3電極式の測定回路を一体化したウェアラブル化学センサを開発し、汗に含まれる生体分子をリアルタイムに測定することを目指す。具体的には、柔軟なプラスチックフィルム上に、グルコースや乳酸といった生体分子を検出する酵素電極を形成し、有機トランジスタを用いた信号増幅・電流変換回路と統合する。
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研究実績の概要 |
本研究は、柔軟性に優れる厚さ10マイクロメートル以下のプラスチックフィルム基板上に、電気化学計測回路であるポテンショスタットと、酵素電極からなる化学センサを集積・統合することで、人の汗に含まれる化学物質のリアルタイム計測を実現する取り組みである。最終年度である本年度においては、以下に示す2つの成果を得た。 (1)ダブルゲート構造の有機薄膜トランジスタをフレキシブルポテンショスタット回路に導入することで、電流電圧変換および電圧印加の精度を1桁向上させることに成功した。前年度までに実現したフレキシブル有機ポテンショスタット回路では、有機薄膜トランジスタの特性ばらつきにより、ポテンショスタットとしての回路特性に誤差が生じていた。本年度においては、ポテンショスタットを構成するCMOSオペアンプ回路中の有機薄膜トランジスタに、閾値制御用のダブルゲート電極を設けることで、オペアンプの入力オフセット電圧の補償を行った。これにより、ポテンショスタットの電流電圧変換誤差を5%以下に低減することができた。 (2)フレキシブル酵素電極上に制限膜を形成することで、化学センサのダイナミックレンジ向上の可能性を示した。前年度までに実現した化学センサでは、高濃度側における電流応答が飽和あるいは低下しており、実際の汗に含まれる代謝物の濃度範囲を満たさないという課題があった。本年度では、測定対象である化学物質の電極表面への拡散を抑制することを狙いとして、酵素電極を制限膜で被覆した化学センサを作製した。その電流応答特性を評価した結果、高濃度側のダイナミックレンジが2-3倍程度向上していることが明らかになった。 一方、上述の(1)および(2)を用いて、汗に含まれる化学物質をリアルタイムに計測する取り組みについては、運動中に生じる汗滴とセンサ電極表面との接触不良という問題が生じたため、最終年度では実現しなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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