配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究実績の概要 |
放電プラズマ焼結(SPS)法によるセシウム複合アニオン透光性セラミックスの開発および放射線計測用材料への検討を行った。まずCs(Clx, Br1-x)に着目し、Ce、Eu、Pr、Tlなど様々な発光中心を添加したところ、Euを添加した試料が最も高い蓄積型蛍光(PSL)強度を示した。そのためEu:Cs(Clx, Br1-x)、Eu:Cs(Br1-x, Ix)、Eu:Cs(Cl1-x, Ix)透光性セラミックスの検討を行った。Eu:Cs(Clx, Br1-x)において、任意の範囲において複合アニオン化合物が形成されうることが明らかになり、SPS法を用いることにより初めて複合アニオン化合物の透光性セラミックスの作製に成功した。またイメージングプレートとしてのデバイス特性を評価したところ、x = 0-0.75においては、市販のIPsより一桁低い線量からの直線性を示すことを確認した。一方でEu:Cs(Br1-x, Ix)、Eu:Cs(Cl1-x, Ix)を作製した結果、透光性を有するセラミックスの作製に成功したが、x = 0.25-0.75の試料は、Eu:CsBrとEu:CsIおよびEu:CsClとEu:CsIのコンポジット材料となることが明らかになった。以上の結果から、SPS法を用いることにより、融液成長法による結晶育成が困難なコンポシット材料および複合アニオン化合物の透光性材料が作製可能であることを示した。
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