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「梯子獅子」の伝播と社会的機能に関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 19J22164
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

牧野 由佳  総合研究大学院大学, 文化科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード梯子獅子 / 獅子舞 / 梯子虎舞 / 民俗芸能 / 芸能の伝播 / 櫓 / 桟敷 / 信仰 / 伝承の変容 / 社会的機能
研究開始時の研究の概要

本研究は日本諸地域に伝承される「梯子獅子」の民俗学的研究である。本芸能は太平洋沿岸部に多く伝承されており、その分布より「海上交通によって伝播した」という仮説を立てている。その仮説を歴史・民俗資料により検証する。
昨今、民俗的な祭礼や芸能が地域のコミュニティの維持や形成に大きな役割を果たすことが、人文諸科学より注目されている。こうした点をも重視し、伝承文化による地域社会の再構築・活性化にも貢献する調査、研究を目指す。
梯子獅子は日本との歴史的な交流の深いアジア諸地域にも分布しているため、アジアのいくつかの獅子芸能との比較をも行い、日本における伝承の特質、現代社会における文化的意義の解明も目標とする。

研究実績の概要

2022年度は日本列島の梯子獅子伝承地での民俗調査や歴史資料調査、各神社での梯子獅子ならびに関連芸能の実見などを実施した。また、これまでの研究成果の発信として口頭発表・講演会(2件)、論文発表(1篇)を行なった。
梯子獅子に関する民俗調査・歴史資料調査は、岩手県遠野市、千葉県九十九里町、兵庫県姫路市・小野市・加西市、徳島県阿南市、和歌山県和歌山市、愛知県知多市にて行なった(7~12月)。聞き取り、芸能の練習見学、文献資料収集などの調査を行ない、各地域の伝承や伝播に関する資料など多岐にわたる情報を得ることができた。また、今年度は兵庫県小野市、徳島県阿南市、和歌山県和歌山市、愛知県知多市にて梯子獅子を実見した。未だ新型コロナウイルス感染症により多くの地域で芸能の中止や祭礼縮小がなされていたが、制約のある中で可能な限り調査を進めることができた。
さらに梯子獅子の関連芸能・神事として、高所や櫓上で行なわれる芸能・神事に関する調査を茨城県、岐阜県、愛知県、長崎県において実施し、各地の伝承や櫓の造り、芸の所作などから梯子獅子との関連性を考究した。
本年度は本研究課題の最終年度であることから、冒頭で述べたように複数の成果発信を行なった。12月には兵庫県福崎町からの依頼で、日本における梯子獅子の分布や特徴をテーマに文化講座を実施した。本講座は日本民俗学会研究奨励賞・福崎町賞受賞記念として一般を対象に開催された講座であった。開催地の播磨地方は梯子獅子の伝承数が日本で最も多いことから、多くの参加者に興味を持ってもらえたと実感している。
また、論文発表について、本報告書には1篇のみ記載したが、2023年中にはさらに論考1篇、エッセイ1篇がそれぞれ論集に掲載・発行されることが決定している。このほかにも、本研究課題に関連する論考を複数執筆中であり、研究成果の公開を順次進めていきたい。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 芸能装置としての梯子の機能と信仰―全国の梯子獅子舞の検討を通して―2023

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      年刊藝能

      巻: 29号

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] 神宮式年遷宮にともなう民俗芸能奉納と地域への影響―愛知県知多 朝倉の梯子獅子を中心として―2022

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      儀礼文化学会紀要

      巻: 9・10号 ページ: 79-99

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 新型コロナウイルスと民俗芸能―朝倉の梯子獅子の奉納中止と新たな語りの創造―2022

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      まつり通信

      巻: 617号 ページ: 2-3

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [雑誌論文] 愛知県知多半島朝倉・牟山神社例祭日の変遷 ―近世・近代における日程変更を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      人間文化研究

      巻: 35号 ページ: 164-176

    • NAID

      40022525017

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 愛知県知多半島・朝倉の梯子獅子関係近代資料『梯子獅子の解説』2021

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      総研大文化科学研究

      巻: 17号 ページ: 120-128

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 愛知県知多「朝倉の梯子獅子」奉納の神社例祭日の変遷と地域の生業変化2021

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      まつり通信

      巻: 611号 ページ: 4-6

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [雑誌論文] 知多半島「朝倉の梯子獅子」の戦後における伝承の変容―文字メディアの影響に注目して―2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      民俗芸能研究

      巻: 69号 ページ: 69-91

    • NAID

      40022435509

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 愛知県知多半島朝倉・牟山神社関係近代資料 大正十年「例祭日変更願」「現在例祭日ノ決定沿革」「例祭日変更事由」2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      人間文化研究

      巻: 34号 ページ: 115-122

    • NAID

      40022555837

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 〔学術資料〕愛知県知多半島朝倉の梯子獅子関係資料『郷土芸能調査票 朝倉の梯子獅子』2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 雑誌名

      人間文化研究

      巻: 33 ページ: 223-232

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 朝倉の梯子獅子の観光化の実践とその影響―昭和30~40年代の地元企業の協力に注目して―2022

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      日本民俗学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 列島諸地域の梯子獅子舞―舞台空間としての梯子と櫓に注目して―2022

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      福崎町立神崎郡歴史民俗資料館講座(日本民俗学会研究奨励賞・福崎町賞受賞記念講演)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 近現代における 民俗文化の継承と変容 ―気仙地方の梯子虎舞を中心として―2021

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      日本民俗学会年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 梯子獅子・梯子虎舞における梯子の意義と梯子を渡る存在2021

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      藝能学会大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 民俗文化継承基盤としての地域の生業変化―愛知県知多「梯子獅子」奉納の神社例祭日の変遷に注目して―2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      日本民俗学会年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 朝倉の梯子獅子、神事芸能としての意義の変化―生業の変遷との関わりに注目して―2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      名古屋民俗研究会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 愛知県知多・朝倉の梯子獅子における舞台“櫓”の考察―列島各地の梯子獅子の比較研究に向けて―2020

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      民俗芸能学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 梯子獅子の民俗学的考察-愛知県知多・朝倉地区の伝承を中心に-2019

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      儀礼文化研究会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 愛知県知多『朝倉の梯子獅子』における信仰伝承―世代間の変容を中心に―2019

    • 著者名/発表者名
      牧野由佳
    • 学会等名
      日本民俗学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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