配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究実績の概要 |
1つ目として, 行列データに対するベイズ的縮小推定法を考えた. 一般化ベイズ推定量と呼ばれるベイズ統計学の枠組みでの良い推定量は複雑な多重積分を含むことが多く, 計算機で扱う上でも解析的に評価をする上でも扱いが難しくなる. そこで, 多重積分を含むことのない容易に計算可能な形で, 正規分布の平均や分散共分散行列の一般化ベイズ推定量を導出した. その推定量のミニマックス性や優越性と呼ばれる推定精度に関する性質を, 平均と分散共分散行列それぞれに対して議論し, さらに同時に推定精度を評価する場合についても議論し, 理論的に提案推定量が一般的によく使われる標本平均や標本分散共分散行列を改善することを示した. 2つ目として, スカラー型の縮小推定量と行列型の縮小推定量を線形結合したような推定量を提案した. データの構造に応じて望ましい形での縮小が行われるように線形結合の重みをデータによって決める方法を2つの方法で考えた. 1つはスタインの等式と呼ばれる部分積分に基づくものであり, もう1つは正規分布の平均の真の構造に対して行列型とスカラー型の混合構造を持たせた事前分布を仮定して考えるものである. これら推定量がともに上手く真の構造を捉えられる事を数値的に確認し, 推定精度の改善についての理論的保証も行った. これらの結果は, 1つ目の結果は学会で発表し, さらに1つ目, 2つ目ともに論文にまとめ, 国際学術誌に投稿した.
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