研究課題/領域番号 |
19J22463
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐久間 渉 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / 多孔体 / エアロゲル / キセロゲル |
研究開始時の研究の概要 |
TEMPO酸化セルロースナノファイバーより得られるエアロゲル(TO-CNFエアロゲル)は高透明性・超断熱性を有する多孔体で、透明な断熱材への応用が期待されている。しかし、このエアロゲルの調製には、実用性に乏しい超臨界乾燥法を必要とする。そのため、簡便だが現状では大幅な物性低下を引き起こす、蒸発乾燥法による調製に着目した。本研究では、蒸発乾燥法により、エアロゲルに匹敵する特性を有するTO-CNF多孔体の調製を試みる。
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研究実績の概要 |
優れた力学強度を持つセルロースナノファイバー(CNF)は、軽量構造材に適用可能なポリマー補強材としての応用が期待されている。しかし、構造材料として使用するのに十分な厚みの高強度ポリマー複合体を得ることは困難であった。そこで本年度では、前年度までに得られた、大規模化が可能なCNF多孔体(キセロゲル)をテンプレートとしてポリマー複合体の調製を試みた。ミリメートル厚のCNFキセロゲルにメタクリル系モノマーを含浸させ、UV硬化することでCNF/ポリマー複合体を得た。得られた複合体は、広いCNF含有量で高い光透過性を示した。また、複合体の厚みと光透過性の関係を解析した結果、複合体中ではCNFが凝集することなく分散した均質な構造を持つことが示唆された。この微細なCNFネットワークはポリマーを効果的に補強し、曲げ試験における弾性率・強度・破壊仕事が大きく向上した。また、CNFの添加により、複合体の線熱膨張係数が最大78%低下した。さらに、可燃性のポリマーにCNFを50%以上添加した複合体では、優れた難燃性が確認された。以上の結果より、CNFキセロゲルが厚みのある多機能性ポリマー複合体のテンプレートとして適用できる可能性が示された。 以上の結果について、セルロース学会第28回年次大会において発表を行った。また、以上の内容を取りまとめ、論文を執筆、投稿した。論文は、Nanomaterials誌に掲載された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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