研究課題/領域番号 |
19J22514
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉松 弘志 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2021年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2020年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2019年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 時間知覚 / 視聴覚統合 / 心理物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
周期的に明滅するものは明滅しないものより長く呈示されて感じる。この時間過大視現象は、明滅により脳活動の周期性が変化することで引き起こされると考えられている。このように時間情報の処理と脳活動の周期性との関連について、多くの研究者が解明を試みてきたが、未だ分からない部分が多い。 本研究では、明滅刺激による時間過大視が起こる際の脳活動を計測し、明滅刺激の周期性と脳活動の周期性、そして時間過大視効果の大きさの関連を調べることで、時間情報処理における脳活動の周期性の役割の解明を試みる。
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研究実績の概要 |
視覚情報や聴覚情報の知覚においては特定の脳領域の処理が必要であることが明らかにされている一方で、時間情報の知覚においては特定の脳領域の処理だけでなく各領域で処理された情報を統合することが必要であると考えられている。また、複数情報の統合にはその刺激情報に対する注意の向け方が影響を及ぼすことが知られている。本研究では、視聴覚刺激情報への注意の向け方が時間知覚に及ぼす影響について検討することで、時間情報処理における統合メカニズムについて検討することを目的とした。 周期的に明滅が変化する視覚刺激は知覚時間の延長を引き起こすのに対し、周期的に音量が変化する聴覚刺激は知覚時間の縮小を引き起こすことが知られている。そこで実験では周期的に変化する視覚刺激と聴覚刺激を同時に呈示し、その視覚刺激もしくは聴覚刺激に注意を向けた場合の知覚時間を比較することで、注意による視聴覚刺激の知覚時間長の変化を観察した。その結果、視聴覚刺激の知覚時間長は聴覚刺激に注意を向けた時と比べて視覚刺激に注意を向けた時の方が長くなり、刺激への注意の向け方が知覚時間長に影響を及ぼすことが示された。 視聴覚時間情報の統合過程についてさらに検討するため、視聴覚刺激の知覚時間長は各刺激の知覚時間長の重み付け平均であると仮定した階層ベイズモデルを用いて解析を行った。その結果、注意を向けた刺激に対して時間長統合における重み付けが増加することが示唆された。これらの行動実験とモデル解析の結果は、視聴覚刺激の知覚時間長は各刺激が重み付け平均されたもので成立し、各刺激に対する重み付けは注意を向けることで増加することを明らかにした。この研究成果は英語原著論文としてまとめ、国際誌に出版された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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