研究課題/領域番号 |
19J22628
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
里見 貴志 東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Youngの不等式 / 畳み込み / Hausdorff-Youngの不等式 / 局所コンパクト群 / Lie群 / 凸性 / 再配分 / 逆Youngの不等式 / Youngの畳み込み不等式 / Wang-Maidenの不等式 / expanderグラフ / たたみ込み |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は,ケーリーグラフのエクスパンダー性を調べることである. グラフとはいくつかの点同士を辺で結んだもののことをいう.その中で,ケーリーグラフという対称性の高いグラフが本研究の考察の対象である.グラフの中で各点同士の辺のつながり具合表す指標をエクスパンダー性といい,数学だけでなく計算機科学などで研究されている概念である.本研究は,ケーリーグラフの性質を調べることで,その中でエクスパンダー性が高い,すなわち各点同士が良く辺でつながっているようなグラフを見つける研究である.
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研究実績の概要 |
ユニモジュラー局所コンパクト群G上の不等式について,新しい結果を証明し2つの論文にまとめた. (1) G上の2つの可測関数の台が十分小さいときに畳み込みと凸関数の合成の積分が,G=R上で区間の特性関数の畳み込みの場合に最大となることを示した.この系として,2つの可測集合B_1,B_2の特性関数の畳み込みの台の測度がB_1とB_2の測度の和以上となることを示した.この畳み込みの台はB_1とB_2の積に含まれるので,Brunn-Minkowski-Kempermanの不等式より強い形となる. (2) (2-i)G=RのときのWang-Madiman(2014)の結果をユニモジュラー局所コンパクト群上に一般化し,G上の可測関数f_1,f_2の台が十分小さいときにf_1とf_2の畳み込みと凸関数の合成の積分は対称減少再配分を施した方が大きくなることを証明した. (2-ii)Gが開かつコンパクトな部分群を持たない時にYoung,Hausdorff-Youngの不等式の最適定数Y_O(G),H(G)を上から評価し,逆Youngの不等式の最適定数Y_R(G)を下から評価した.Fournier(1977)は(i)Gが開かつコンパクトな部分群を持たないこと,(ii)Y_O(G)<1であること,(iii)H(G)<1であることがすべて同値であることを証明した.さらにGが特別な場合に(iv)Y_O(G)がY_O(R)以下であることや(v)H(G)がH(R)以下であることがNielsen(1994),Cowling-Martini-M\"{u}ller-Parcet(2019)などにより証明された.本研究では,条件(i)-(v)と(vi)Gの連結成分がコンパクトでないこと,(vii)Y_R(G)がY_R(R)以上であること,(viii)Y_R(G)>1であることがすべて同値になることを証明した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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