研究課題/領域番号 |
19J22776
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 有沙 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | CRISPR/Cas / Armh3 / HypaCas9 |
研究開始時の研究の概要 |
CRISPR/Casシステムにおけるモザイク変異回避技術を哺乳類受精卵で確立と、マウス機能未知遺伝子解析への応用を行う。Cas9-gRNAを導入した受精卵に対して、ゲノム複製後の正確なタイミングでAnti-CRISPRタンパク質によって機能阻害し、モザイクの原因となる各割球での独立した変異導入の抑制が可能か検討する。また、本技術を利用して、ノックアウトによる胎生致死が報告されている機能未知遺伝子を標的としてモザイクリスクを回避したノックアウト胚を作製し、退行時期の特定やトランスクリプトーム解析による相互作用因子の探索を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、CRISPR/Casシステムの新規ツールの開発および機能評価と、その技術を利用した遺伝子改変動物の作製・遺伝子機能の逆遺伝学的な解析に取り組んでいる。本年度は、初期胚発生におけるArmh3遺伝子の重要性に着目し、自身で作製した変異導入マウスの表現型を解析することで、Armh3遺伝子のin vivoでの機能解析を進めた。 前年度までに、Armh3欠損マウスが胎齢7.5日から9.5日までの間に発生を停止することを明らかにした。本年度は、胚の退行が進行していると考えられる胎齢7.5日前後のArmh3欠損胚について、組織切片を作製して詳細な形態観察を行った。その結果、胎齢6.5日では正常な形態形成の進行が示唆されたものの、胎齢7.5日以降では形態的な異常が認められ、胚体外外胚葉とエピブラストの収縮や、原腸陥入の進行不全が認められた。 既報では、ARMH3はゴルジ体に局在し、GBF1をリクルートすることが示唆されている。そこで、退行時期のArmh3欠損胚に対して、免疫組織化学によりGBF1の局在を観察した結果、野生型胚とは異なり、ゴルジ体への局在が認められなかったことから、Armh3欠損マウスでは、GBF1に関連する分子機構の破綻によって着床後の発生初期に胚性致死となることが示唆された。 一般に、胎齢6.5日以降の発生は、分泌性シグナル因子による各胚域間の高度なコミュニケーションを必要とすることが知られる。また、ARMH3はGBF1のリクルートを介して小胞輸送に関与すると考えられる。よって、Armh3欠損胚の発生停止は、シグナル因子の分泌異常が原因である可能性が考えられる。本研究では、Armh3欠損胚において、GBF1の下流因子であるGOLPH3やbetaCOPの局在不全は認められなかったが、今後、他の下流因子についても検討を重ねることでこの点を明らかにできると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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