研究課題/領域番号 |
19J22791
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本永 翔也 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 第一積分 / 周期軌道 / 摂動系 / 可積分判定 / ダフィング方程式 / メルニコフ解析 / 可積分性 / 非共鳴条件 / ホモクリニック軌道 / 可換なベクトル場 |
研究開始時の研究の概要 |
可積分なハミルトン系の摂動系に対し可積分性の必要条件を与えるポアンカレの定理は、可積分判定における代表的な結果の一つであるが、適用可能な系は限定的で、かつ、適用には複雑な条件を要するという難点がある。 本研究では、この定理を一般の高次元摂動系に拡張し、さらに実用的な可積分判定条件を与えることを目指す。そのため、摂動系において(可積分性のために必要な)第一積分と可換なベクトル場が保存するための必要条件を与える。 また、類似した手法により、周期軌道が保存するための必要条件を与えるとともに、横断的ホモクリニック軌道や周期軌道の存在を解析するメルニコフ解析との関連を可積分判定の立場から明らかにする。
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研究実績の概要 |
摂動系における周期軌道,第一積分および可換なベクトル場の存続という観点から研究を行い,古典的な可積分判定手法であるポアンカレの定理を一般化するという当初の研究計画を全て達成することができた.また,得られた結果を応用数理学会や力学系理論関連の研究集会で発表し,他の研究者と意見を交わすことで得た新たな知見から本研究をさらに発展させることができた. まず,昨年度に投稿していた,「摂動系における周期軌道・ホモクリニック軌道・第一積分および可換なべクトル場の保存に関する研究」をまとめた論文は,力学系の分野において権威ある雑誌Nonlinearityに掲載された.また,この論文の結果を応用した新たな可積分判定手法も,計画当初には想定していなかった関数的独立性に関する問題を克服した上で,得ることができた.さらに,本研究において新しく定義した『可積分性を特徴付ける関数』が,周期摂動を受ける一自由度系に対してはメルニコフ関数と一致することを示した.これにより,メルニコフ関数と可積分性の新たな関係を明らかにした.加えて,作用角変数表示されている近可積分系においては,『可積分性を特徴付ける関数』が恒等的に零であることと,古典的な可積分判定手法であるポアンカレの定理の条件が同値であるという,当初想定していなかった非常に興味深い結果も得られた.また,開発した手法を用いることで,これまで一部のパラメータ値についてのみ知られていたダフィング方程式の非可積分性を,横断的ホモクリニック軌道が存在しないような一般のパラメータ値に対しても証明することができた.以上の結果を論文としてまとめ,国際誌に投稿した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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