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生体内のHIV-1複製を制御するエピジェネティックネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19J22802
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分49060:ウイルス学関連
研究機関東京大学

研究代表者

長岡 峻平  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードHIV-1 / AIDS / エイズ / マルチオミクス / エピジェネティクス / ヒト化マウス / トランスクリプトーム / オミクス / プロウイルス / エピゲノム
研究開始時の研究の概要

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)感染症の根治に向けて、医学的・生物学的に有意義な知見を得るためには、ヒト検体や動物モデルによる解析が必要不可欠である。しかし、HIV-1はヒト特異的なウイルスであり、モデル動物を用いた解析を行うことができない。また、HIV-1感染細胞に特異的な細胞表面マーカーが発見されておらず、ヒト検体からHIV-1感染細胞のみを単離し、解析することも困難であった。そこで、本研究では、ヒト造血能を持ち、HIV-1の感染病態を再現できるヒト化マウスに、GFP遺伝子を挿入したHIV-1を感染させることで、純粋なHIV-1感染細胞を単離し、オミクス解析によりその性状を解析する。

研究実績の概要

本研究では、ゲノム中にGFP遺伝子を組み込んだHIV1-GFPをヒト化マウスに感染させることで、GFP陽性のCD4T細胞(ウイルス産生細胞)とGFP陰性のCD4T細胞(非感染細胞と潜伏感染細胞)をそれぞれ分取した。これらの細胞集団のトランスクリプトームをdigital RNA-sequencing analysisにより解析し、この情報を利用してGFP陽性CD4T細胞で特異的に機能する転写因子を推定した。その結果、GFP陽性CD4T細胞ではKMT2AというヒストンのH3K4me修飾酵素の活性が高い可能性が示唆された。そこで、KMT2AがHIV-1の複製を正に制御しているという仮説を立て、培養細胞を用いた検証を行った。初代培養CD4T細胞を用いたKMT2A阻害剤添加実験ではHIV-1の複製を抑制する傾向が観察されたが、KMT2AノックアウトT細胞株では同様な傾向を確認することができなかった。
その理由としては、KMT2AがHIV-1の産生を規定する因子ではなく、HIV-1産生細胞のマーカーであった可能性が考えられる。先行研究において、KMT2AはNF-κBと相互作用し、下流の遺伝子群の転写を調節することが知られている(Wang et al., J Cell Sci., 2012)。HIV-1の感染に際し、NF-κB下流の遺伝子群の転写が促進されたことで、HIV-1産生細胞においてKMT2Aの活性が高いと推定された可能性がある。
今後の課題は、HIV-1産生細胞(GFP陽性CD4T細胞)において活性が高いと推定された他の因子を解析することで、HIV-1の産生を規定する因子を探ることである。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A comprehensive investigation on the interplay between feline APOBEC3Z3 proteins and feline immunodeficiency virus Vif proteins. Journal of Virology.2021

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Kosugi‡, Keiya Uriu‡, Narumi Suzuki‡, Keisuke Yamamoto‡, Shumpei Nagaoka‡, Izumi Kimura‡, Yoriyuki Konno‡, Hirofumi Aso‡, Brian J Willett, Tomoko Kobayashi, Yoshio Koyanagi, Mahoko Takahashi Ueda, Jumpei Ito and Kei Sato. ‡Equal contribution.
    • 雑誌名

      Journal of Virology

      巻: 00178-21 号: 13 ページ: 00-00

    • DOI

      10.1128/jvi.00178-21

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Multiomics Investigation Revealing the Characteristics of HIV-1-Infected Cells In?Vivo2020

    • 著者名/発表者名
      Aso Hirofumi、Nagaoka Shumpei、Kawakami Eiryo、Ito Jumpei、Islam Saiful、Tan Benjy Jek Yang、Nakaoka Shinji、Ashizaki Koichi、Shiroguchi Katsuyuki、Suzuki Yutaka、Satou Yorifumi、Koyanagi Yoshio、Sato Kei
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 32 号: 2 ページ: 107887-107887

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2020.107887

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 抗HIV-1活性を持つ新規RNA結合タンパク質の探索2020

    • 著者名/発表者名
      長岡峻平, 熊田隆一, 佐藤佳
    • 学会等名
      第34回日本エイズ学会学術集会・総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 生体内HIV-1感染細胞のマルチオミクス解析2019

    • 著者名/発表者名
      長岡峻平
    • 学会等名
      SRC(日本レトロウイルス研究会)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Invetigation of proviral features of HIV-1-infected cells in vivo2019

    • 著者名/発表者名
      長岡峻平
    • 学会等名
      第67回日本ウイルス学会学術振興会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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