研究課題/領域番号 |
19J23138
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大江 耕介 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 走査透過電子顕微鏡法 / 電子線敏感材料 / 低ドーズ観察 / 走査型透過電子顕微鏡 / 走査透過型電子顕微鏡 / リチウムイオン電池 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウムイオン電池材料におけるリチウムイオンの挙動を解析することは,その充放電特性を理解・改善するために極めて重要である.中でも材料中で原子配列の乱れた領域におけるリチウムイオンの振る舞いが電池物性に影響することが知られているが,こうした局所領域において極めて軽い元素であるリチウムイオンの原子構造を観察することは困難であった.そこで本研究では極めて高い空間分解能を有する走査透過型電子顕微鏡において超高感度な軽元素観察手法の開発と応用を行う.これにより従来では解析の難しかった局所領域におけるリチウムイオンの振る舞いを理解し,電池材料の性能を左右する起源を明らかにする.
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研究実績の概要 |
走査透過電子顕微鏡法(STEM)は、原子スケールの大きさに収束した電子線を走査し、試料を透過した電子を検出することで結像する顕微鏡法である。STEMは物質中の原子配列を直接観察することが可能であり、表面や界面といった局所的な格子欠陥の構造解析に有力な手法として用いられてきた。しかし、近年のSTEM解析技術において大きな問題とされているのが、電子線照射への耐性が低い電子線敏感材料の観察である。電子線敏感材料にはリチウムイオン電池材料や多孔質材料などがあり、従来これらの材料の原子構造を詳細にSTEM観察することは困難だった。本研究では、こうした電子線敏感材料の観察を可能にする超高感度STEMイメージング手法の開発と、リチウムイオン電池材料をはじめとする電子線敏感材料の原子構造解析を進めている。 本年度は、本研究において開発した超高感度観察手法である最適明視野(OBF)STEM法を活用した電子線敏感材料のさらなる原子構造直接観察に取り組んだ。昨年度は、本研究課題に設定されていたリチウムイオン電池材料に加えて、多孔質材料であるゼオライトの原子構造観察に取り組んだ。本年度では、さらにゼオライトの材料機能に重要なイオン吸着型試料の観察も行い、ゼオライト骨格の原子構造だけでなく吸着サイトの直接観察も達成した。また、ゼオライトと同じ多孔質材料であり、さらに電子線への耐性が低い金属有機構造体(MOF)の観察も行い、その原子構造の観察に成功した。以上の結果から、従来では観察の困難だった種々の電子線敏感材料の原子構造解析を達成したといえる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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