研究課題/領域番号 |
19J23714
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
元田 多一 宮崎大学, 宮崎大学大学院 農学工学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 白色腐朽菌 / 浸透圧応答 / MAPK / Hog1 / エタノール発酵 / 形態形成 / 浸透圧応答遺伝子 / HOG1 / アクアポリン / 代謝変化 / リグニン分解 / 多糖分解 / 脱リグニン |
研究開始時の研究の概要 |
白色腐朽菌Phlebia sp. MG-60株は、固相培養条件下では選択的脱リグニンを行うが、液体培養条件下では糖質の分解と代謝を盛んに行う。この事から腐朽材の水分活性が白色腐朽菌におけるリグニン分解と多糖分解の代謝切り替え因子として働いているという仮説を立て、白色腐朽菌における水分活性センシング機構に注目し、膜タンパク質のアクアポリンおよびMAPキナーゼのHOG1に着目した。本研究では、Phlebia sp. MG-60株のアクアポリン遺伝子およびHOG1遺伝子の発現抑制株を作製し、木材腐朽能を評価し、白色腐朽菌の代謝切り替えスイッチとしての水分活性センシング機構の解明を試みる。
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研究実績の概要 |
沖縄のマングローブ林より単離された白色腐朽菌Phlebia sp. MG-60株は固相条件下では選択的な脱リグニンを行うが、液体培地では多糖分解酵素を分泌し糖質の分解と代謝を盛んに行う。この事から、白色腐朽菌における水分活性センシング機構に注目し、高浸透圧応答MAPK経路(HOG経路)に着目した。 Phlebia sp. MG-60-P2株(Phlebia sp. MG-60株由来のプロトプラスト再生株)のHOG1様遺伝子(MGhog1)の全長配列を取得した。MGhog1の配列を基にMGhog1-RNAi コンストラクトおよび MGhog1 恒常発現コンストラクトを作製し、MGhog1発現抑制株 (KD株) および発現誘導株 (OE株) を作製した。 コントロール(空ベクター導入株)と比較してKD株は、PDA培地(寒天培地)およびNaCl添加PDA培地上において生長が抑制される傾向が見られ、 OE株は、NaCl添加PDA培地上において生長が強く抑制される傾向が見られた。 PDB培地(液体培地)で各菌株を培養したところ、コントロールと比較してKD株は生長が早く、OE株は生長が遅い傾向が見られ、菌糸の生長に比例してグルコースは消費され、培地中のエタノール濃度は上昇する傾向が見られた。 振盪培養条件下 (160 rpm)では、KD株およびOE株の菌体生長速度はコントロールと変わらないが、KD株のエタノール発酵能はコントロールと比較して高い傾向が見られた。コントロールでは培養上清中に分裂子様異形細胞が確認されたが、OE株では分裂子様異形細胞は確認されず、KD株では培養上清中の分裂子様異形細胞数がコントロールと比較して多くなる傾向が見られた。 これらの結果より、本菌のエタノール発酵、菌体生長および菌糸の形態形成はHOG経路を介して制御される可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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