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バリアフリー社会の実現 ~語用障害をかかえる人を再現する人工知能対話システム~

研究課題

研究課題/領域番号 19J23735
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

矢吹 渓悟  公立はこだて未来大学, システム情報科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2019年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード語用障害 / 定型発達者 / 学習システム / 音声対話 / Mixed Reality / 障がい者の適切な理解 / 自閉症スペクトラム障害 / 社会的(語用論的)コミュニケーション障害 / コミュニケーション支援 / 対話システム / 教育システム / 拡張現実(AR)
研究開始時の研究の概要

語用障害をかかえる人は,あいまいな発話の言外の意味を理解することが困難であるため,定型発達者との対人関係に問題をかかえやすい.言外の意味とは,任意のあいまいな発話の発話意図のことである.この問題の解決策は,定型発達者が具体的でストレートな表現を用いて対話を行うことである.このことから,本研究の目的はこの対人関係の問題を定型発達者側から改善することである.方法として,事例をもとに定型発達者が語用障害をかかえる人との会話を疑似体験しながら,話し方の改善策を見出すことができる対話システムを開発する.

研究実績の概要

本研究では,語用障害をかかえる人(主に自閉症スペクトラム障害および社会的(語用論的)コミュニケーション障害の方)と定型発達者の円滑なコミュニケーションが,語用障害によって阻害される問題を解決するために,定型発達者に語用障害をかかえる人への適切な対話方法および適切な理解の学習を支援することが目的である.
解決手法として,定型発達者がHoloLens 2を通して現実空間に投影された語用障害をかかえる人役の3D キャラクターとの音声対話を行いながら,定型発達者の発話に対する語用障害をかかえる人の思考内容を,定型発達者が必要とするタイミングで可視化し,適切な対話方法を学習するシステムを開発した.なお,語用障害をかかえる人の特徴は,Wizard of Oz 法を用いて再現した.また,現実の物体と仮想オブジェクトを組み合わせ,様々な会話状況を再現できる.
実験として,公立はこだて未来大学の定型発達者14名を対象に有用性の検証を行った.検証方法として,事前事後テストからシステム使用前後の対話方法と語用障害をかかえる人への印象を比較し,評価を行った.
結果として,まず対話方法については,14名中7名に改善が見られた.また,印象については,テキストマイニングの結果から事前テストでは「疎ましい」「閉じこもる」といったネガティブな意見が強く見られた.一方で,事後テストではネガティブな意見はほとんどなく,代わりに「指示語」「言い換える」など具体的な改善策が強く見られ,「しやすい」「なりやすい」といったポジティブな意見が事後テストのみに表出した.
このことから本システムは,語用障害をかかえる人との適切な対話方法の実践に結び付けられるかどうかは個人差があるものの,具体的な改善策を想起でき,かつシステム実行前に抱いていた語用障害をかかえる人に対するネガティブなイメージを払拭できる効果について有用性が認められた.

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] ヒューマノイド・ロボットを用いた語用障害をかかえる人との対話を学習するシステム2020

    • 著者名/発表者名
      矢吹 渓悟、角 薫
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会論文誌

      巻: 22 号: 2 ページ: 151-164

    • DOI

      10.11184/his.22.2_151

    • NAID

      130007846087

    • ISSN
      1344-7262, 2186-8271
    • 年月日
      2020-05-25
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] WOZ法を用いた語用障害をかかえる人の特徴を再現する対話システムの学習効果の検討2021

    • 著者名/発表者名
      矢吹渓悟,角薫
    • 学会等名
      情報処理学会 第83回全国大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 慣用表現における語用障害をかかえる人の特徴を再現する対話システムの研究2020

    • 著者名/発表者名
      矢吹渓悟,角薫
    • 学会等名
      人工知能学会・第2種研究会: ことば工学研究会 第64回ことば工学研究会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 定型発達者のための語用障害をかかえる人との対話を学習するシステムの開発2019

    • 著者名/発表者名
      矢吹渓悟,橋本陽介,角薫
    • 学会等名
      日本発達障害学会 第54回研究大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Ambiguous Utterance Aware: Communication Learning System for Pragmatic Language Disorders Using a Humanoid Robot2019

    • 著者名/発表者名
      Yabuki K., Sumi K.
    • 学会等名
      The 10th International Conference on Awareness Science and Technology (iCAST 2019)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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