研究課題/領域番号 |
19J40242
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野田 智美 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経性痩せ症 / マインドフルネス / fMRI / 感情調節 / 神経性やせ症 / 内受容感覚 |
研究開始時の研究の概要 |
神経性やせ症(AN)は拒食や過食嘔吐などの食行動異常とともに著しい低体重を示す病態である。本研究では、女子大学生を対象に、マインドフルネスを用いたAN予防プログラムの開発を目的とする。本研究は研究1、2から成り、研究1では、まずAN患者に対してマインドフルネスを用いた介入プログラムを実施し、機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて介入前後の神経基盤の変化を検討する。研究2では、研究1で得られた脳機能及び心理面、症状面の変化を元に女子大学生向けのAN予防プログラムを吟味・作成し、AN発症の高リスク者を対象にプログラムの効果を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、神経性痩せ症予防プログラムの開発に向けて、その基盤となる科学的知見を創出することであった。実験では、神経性痩せ症患者を対象に4週に渡ってマインドフルネスを用いた介入プログラムを実施し、介入前後で機能的磁気共鳴画像(functional magnetic resonance imaging: fMRI)による検査を行い、不安を誘発する刺激を用いた感情調節課題施行中の脳活動の変化を検討した。その結果、マインドフルネスに関連する脳領域として先行研究で示されてきた領域と一致する複数の領域において脳活動の変化が確認された。この結果からマインドフルネスを用いた介入によって、神経性痩せ症患者の感情調節機能が適応的に変化することが示唆された。活動性の低下が示された領域に関して先行研究から示されてきた機能的役割を考慮すると、マインドフルネスに基づく介入が、自己関連思考や強迫観念の減少とともに、不安の喚起(arousal)を減少させることが考えられた。したがって、マインドフルネスに基づく介入は、神経性痩せ症患者が思考の反芻によって大きな不安を抱えている状態から脱することを助ける有力な介入であることが示唆される。これらの知見は、神経性痩せ症予防プログラムの開発の礎となるものである。本研究の成果は、国内外の学会での発表を終え、国際誌での掲載に向けて論文執筆中である。 また副次的な成果として、神経性痩せ症患者を対象とした、注意制御に関するfMRI研究、および脳構造に関する研究を国際誌にて発表した。これらの研究は、神経性痩せ症患者の注意制御の困難性や、低体重、低栄養による脳の器質的変化の特徴を示したものであり、これらの知見も、神経性痩せ症予防プログラムの開発に寄与するものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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