研究課題/領域番号 |
19K00048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
坂本 尚志 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (60635142)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 概念の哲学 / 『分析手帖』 / 『マルクス=レーニン主義手帖』 / フーコー / カンギレム / エピステモロジー / マルクス主義 / 精神分析 / 分析手帖 / マルクス=レーニン主義手帖 / 20世紀フランス思想 / マルクス=レーニン主義手帖 / 主体の哲学 / 学知 / 高等師範学校 / 革命 |
研究開始時の研究の概要 |
20世紀のフランス思想の発展は、「主体の哲学」と「概念の哲学」の対立と、マルクス主義的な政治実践との関係という二つの参照軸によって理解することができる。本研究は特に「概念の哲学」の目的である「学知la science」の探究と、マルクス主義の最終目的である「革命」の関係がいかなるものであるかを、『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』という、68年5月直前の時期に高等師範学校生が刊行した二つの雑誌を出発点に理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、20世紀のフランス思想の発展を、「概念の哲学」の目的である「学知」の探究と、マルクス主義の最終目的である「革命」の関係がいかなるものであるかを、『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』という、68年5月直前の時期に高等師範学校生が刊行した二つの雑誌を出発点に理解することを目的とした。 この二つの雑誌の内実と両者の関係を、査読論文等において明らかにするとともに、それらが位置する知的文脈としての「概念の哲学」に関連する論点についても共著等において検討した。さらに、本研究に関連する著作の翻訳を行い、詳細な解題とともに刊行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで存在は知られていたものの、その内実が明らかではなかった『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』の関係性を、両者のテクストに基づきつつ解明した。これによって、1960年代のフランス思想における「概念の哲学」と政治的なものの錯綜した関係を明らかにするとともに、この二つの雑誌が刊行された時代の思想的背景を理解することも目指した。具体的には、フーコー、カンギレムといったエピステモロジーの系列に属する思想家たちと2つの『手帖』に共通の問題系を考察することによって、1960年代のフランス思想を立体的にとらえ、新たな理解を提供した。これらの点に本研究の学術的・社会的意義が存する。
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