研究課題/領域番号 |
19K00054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宇佐美 文理 京都大学, 文学研究科, 教授 (70232808)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 題画詩 / 杜甫 / 山水画 / 中国絵画 / 中国絵画論 / 絵画理論 / 視覚世界 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「題画詩による新たな視覚世界の創造」を、中国絵画理論の立場から明らかにするものである。そこでは、実作品との関連で題画詩を読解し、それにより作品のより深い理解、さらには題詩者の絵画観の解明をも目指す。即ち、「絵画が表現していないことがらについて、題画詩が何を表現しているのか」を問うこととなるが、その際には、特に「視覚」に注目し、題画詩がどのような新しい「視覚イメージ」を作り出しているのかを明らかにする。それは、中国の絵画と詩の関係についての新たな地平を開くとともに、中国の詩学に対しても新たな視点をもたらすものとなることが期待される。
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研究成果の概要 |
中国の絵画について語られた詩(題画詩)が、その絵画とはまた別の世界を構築していることについて考察を加えた。具体的には、東京国立博物館ならびに泉屋博古館の所蔵品について検討を加えるとともに、特に杜甫の詩に注目をし、杜甫の詩の風景表現がどのような意味を持つのかを考察すると同時に、杜甫以後の山水画と題画詩の展開にも新たな見解を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、風景をうたう中国の詩は、それをうたう詩人の心情と風景描写にはなんらかの関連があるものと考えられてきた。しかしながら、杜甫の詩にはその関係が「心情と風景の一致あるいは関係」では解釈できないものがあることはこれまでも知られていたが、その「意味」については語られることはなかった。本研究ではそれを詩人の感情の増幅作用にあることを指摘し、中国詩の解釈のあり方に新たな一面を見いだした。
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