研究課題/領域番号 |
19K00058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
川尻 文彦 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (20299001)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 中国近代思想 / 西洋 / 梁啓超 / 李大釗 / 徳富蘇峰 / 福澤諭吉 / 中国共産党 / 清末思想 / 明治日本 / 思想連鎖 / 辜鴻銘 / 東西文明 / 東洋 / 文明 / 思想 / 中国 / 近代 / 清末 / 東西文化 / 中国古典英訳 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究プロジェクトでは清末民初の中国の思想家辜鴻銘(1857-1928)を研究する。辜鴻銘は著名な人物だが、彼の具体的な思想内容は専門家の間でもほとんど知られていない。それは辜鴻銘の生い立ちや経歴が「辺縁的」であり、西洋語による著述が大半であったことに関係がある。語学的、方法論的に研究遂行の困難があり、彼にまつわる辮髪、畜妾などの奇矯なエピソードが知られるのみであった。辜鴻銘の思想研究となるとそのような「風変わり」なエピソードの集積となる傾向が強かった。そこで私は辜鴻銘の思想内容は如何なるものかを彼自身の残した文献に基づき分析する。同時に多言語にわたる彼が残した文献の収集調査作業も重視する。
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研究成果の概要 |
辜鴻銘の東西文化論を検討することが本プロジェクトの課題であった。辜鴻銘については在日時期の講演活動や欧文で発表した諸論説について検討を加え、中国大陸での最新の研究成果も参照し、論文を発表したことがある。辜鴻銘は五四新文化運動時期に欧州留学から帰国し、北京大学で教鞭をとり、言論活動を行った。その意味で「新文化運動」の一翼を担っていたといえるが、辜鴻銘に対する学術的な評価は難しい。北京大学の同僚からも様々な評価を得ていたが、それらは「奇人」「古怪」といった特異な外見や奇矯な性格に左右されていた表面的なものであった。本プロジェクトではより広い視野から辜鴻銘を思想史的な位置づけることを目的とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトでは辜鴻銘研究の一環として、迂遠ではあるが、より広い視野から辜鴻銘の東西文化論を中国近代思想研究において位置づけることを目指した。具体的には、洋務時期の「中体西用論」、梁啓超の文明史、明治日本での西洋の「学知」に対する理解、東西文化論戦、胡適の「全面的西洋化論」等の東西文明に論及した中国近代の思想家たちの議論を調査することである。その成果は拙著『清末思想研究ーー東西文明が交錯する思想空間』(汲古書院、2022年)に結実し、辜鴻銘もその中に位置づけられている。コロナによる資料調査の不便もあり、1920年代の辜鴻銘の訪日時期の関連資料については今度のさらなる史料調査を待ちたい。
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