研究課題/領域番号 |
19K00062
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
|
研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
倉西 憲一 大正大学, 仏教学部, 専任講師 (90573709)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 学知基盤形成 / インド仏教終焉期 / ヴィブーティチャンドラ / アバヤーカラグプタ学統 / ラトナラクシタ / ウドゥヨータ / パドミニー / サマーヨーガ / インド仏教最後期 / シャバレーシュヴァラ / プラクリティシッディ / サマーヨーガタントラ / アーリヤデーヴァ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の事業期間である三年間の研究計画概要は以下の三点に集約される。 ①アバヤーカラグプタとその学統に連なる学僧たちの著作の校訂作業および精読を通して、それぞれの著者の学的背景を浮き彫りにする。 ②それらの著作に文証として引用されている文献とその周辺の文脈を分析し、学僧たちによって共有された知識基盤を確認する。 ③上記二つの作業とその成果を受けて、知識基盤の共有実態を時代背景も考慮しつつ、学知形成様態について考察する。
|
研究成果の概要 |
当該科研プロジェクトの目的は、インド仏教衰退が加速した12世紀、いわゆるインド仏教終焉期に活躍した仏教学僧の著述活動読解を通して、その衰退への危機感の中でどのように教理・実践を展開させ、仏教の知識基盤を構築していったのかを解明することにある。特にアバヤーカラグプタ学統に注目した。 上記学統の中でも、ラトナラクシタ著『パドミニー』とヴィブーティチャンドラ著『ウドゥヨータ』をとりあげ、比較対照した。各々異なる聖典への註釈書であるが、その中に当時のダイナミックな教理展開が見られる。また、当時の学僧たちに影響の大きな一聖典『サマーヨーガタントラ』の研究も並行しておこない、教理・実践の基盤を模索した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当該科研プロジェクトの研究成果によって、12世紀頃のインド仏教終焉期、仏教学僧たちが衰退の一途を辿る状況に、如何にして抗ったのかということを、文献学的アプローチにより、その一端を示すことができた。この成果は、インド学や仏教学のみならず、文化史学など様々な研究分野にわたって、学術的意義を持つといえる。 さらに、当該成果は、宗教がどのように時代の趨勢に対応していくのか、その是非についても、垣間見ることができ、現代の宗教と社会との関わりを考える上でも、参考となるはずである。
|