研究課題/領域番号 |
19K00069
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
|
研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
|
研究分担者 |
大西 磨希子 佛教大学, 仏教学部, 教授 (00413930)
齊藤 隆信 佛教大学, 仏教学部, 教授 (20367981)
大内 文雄 大谷大学, 文学部, 名誉教授 (50103114)
西本 照真 武蔵野大学, アントレプレナーシップ学部, 教授 (50298022)
宮井 里佳 埼玉工業大学, 人間社会学部, 教授 (80290998)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 道綽 / 『安楽集』 / 浄土教 / 中国・唐代 / 中国仏教 / 唐代 |
研究開始時の研究の概要 |
中国唐代初期において、道綽(562-645)により提唱された浄土教思想は、後世の中国仏教界のみならず、東アジア漢字文化圏において枢要の地位を占めるに至っている。しかし道綽とその主著『安楽集』に対する研究の蓄積は少ないのが現状である。 本研究の目的は、道綽その人と浄土教思想を、日本の浄土教諸宗派の宗学的視点からではなく、同時代の仏教界及びそれを取り巻く社会と思想的環境の中において捉え、特に『安楽集』を対象として、道綽の浄土教思想の独自性と革新性とを学際的に検証し解明することである。
|
研究成果の概要 |
道綽は、中国の唐代に活躍し、東アジアにおいて浄土教が広く信仰されるようになったことに大きな貢献をした。教義の形成過程における道綽の貢献について、古くから日本の浄土宗と浄土真宗の学僧が研究を重ねてきており、多くの成果を上げたが、各宗の宗学以外の立場から、隋・唐代における道綽の位置付けと影響を調査し、明らかにした研究が極めて少ない。 本研究プロジェクトでは、道綽の思想が多角的に研究されるための基礎資料を収集し、広く共有される準備を行った。唐代に流布した『安楽集』のテキストに最も近い形の和文と英文の訳注を作成し、道綽の思想の背景と意義を多様な視点から究明する研究を進めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、今後の道綽に関する研究の基礎的な資料を提供するため、20世紀の後半に長らく続いていた停滞の状況を打破し、道綽の歴史的意義をより正確にかつ鮮やかに把握するための第一歩である。唐代から難解とされてきた『安楽集』に対する詳細な訳注を作成することによって、浄土教宗学の専門家以外の研究者による研究の可能性を開いた。また浄土宗・浄土真宗の宗学の専門家に加えて、隣接する研究分野の研究者が道綽の時代背景および思想の意義について研究発表を行うことによって、その意義の一端を示したと同時に、更なる研究の可能性を示唆した。そして研究史を整理し、網羅的に目録を作成し、関係資料を収集した。
|