研究課題/領域番号 |
19K00080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
岩田 文昭 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00263351)
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研究分担者 |
末村 正代 南山大学, 南山大学宗教文化研究所, 研究員 (60809664)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 善導 / 法然 / 證空 / 親鸞 / 近角常観 / 鈴木大拙 / 阿闍世コンプレックス / 手塚治虫 / 千崎如玄 / 証空 / 村上春樹 / 吉永進一 / 千崎如幻 / 大乗経典 / 浄土変相図 / 三木清 / 大乗仏教 / 久保猪之吉 / リクール / ヘルゲル / 大峽秀栄 / 回心 / 高僧伝 |
研究開始時の研究の概要 |
物語は宗教の重要な構成要素の一つである。とりわけ、浄土教においては、その救済の根幹に物語がある。浄土教の物語は、善導・法然・親鸞といった仏教者に対して、宗教的世界を開くとともに、そこからさらに新たに高僧伝のような物語が生まれ、さまざまな宗教的世界を開いてきた。 本研究は、このような物語の動的連関に焦点をあて、浄土教のもつ宗教的意義を考察するものである。この考察は、最終的には宗教全般、さらにはスピリチュアルな物語について研究の基盤になることを遠い展望として有している。
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研究成果の概要 |
本研究は、浄土教における物語が動的に展開していった歴史を宗教哲学の観点から探求したものである。人間存在における浄土教の意味を歴史学や仏教学などの実証的研究の成果を踏まえて探求したことに本研究の特徴がある。研究代表者の岩田文昭は、浄土三部経からはじまった浄土教が善導・法然・聖光・證空・親鸞などを経て、展開した歴史を物語の解釈という観点から解明した。これらの研究のエッセンスは、『浄土思想』(中公新書)として2023年夏に刊行予定である。 研究分担者の末村正代は、近角常観と同時代の鈴木大拙と西田天香を対象に、両者が言及する見性体験に関する言葉を手がかりとして、体験の物語化を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浄土教は日本の主要な宗教であり、その研究も教義学・歴史学・社会学など多岐にわたり詳細な研究がなされてきた。他方、一般向けには主観的な信念にもとづいた説教本が多く刊行されてきているが、学問的研究と民衆の宗教的欲求との乖離が見られる。 この状況に対して、本研究は、浄土教における物語の発生とその解釈の歴史を解明することで、民衆の宗教的欲求と学問的研究との間の乖離を埋め、総合的に浄土教のあり方を解明することを目指した。
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